全トヨタ労連、総額重視の方針継続へ

2019/12/17 21:45
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トヨタ自動車グループの労働組合でつくる全トヨタ労働組合連合会は17日、2020年の春季労使交渉の取り組み方針を固めた。基本給の底上げ分を示すベースアップ(ベア)だけでなく、定期昇給も含めた賃金の総額を前年に続き重視する。業種別に職場の課題を洗い出し要求立案につなげる取り組みも始め、従来の手法にとらわれない賃金の格差是正を進める。

全トヨタ労連は20年春季交渉でも賃金の総額を重視する(19年9月の定期大会)

一連の方針は20年1月上旬に開く予定の中央委員会で正式決定する。上部団体の方針や経済情勢などを踏まえ、ベア相当額は月3000円以上を目安とする方針を盛り込んだ。ベア要求が決まると、7年連続になる。

総額重視の色合いを強めるためグループ内労組の要求ではベア分を非開示とする動きが広がっているが、中小組合にとって一定の目安があったほうが交渉しやすいと判断した。

全トヨタ労連は、19年9月からグループ内の労組を業種ごとにまとめ、賃金要求の内容を検討する取り組みを始めた。同業同士で職場の働き方の実態と、手当などを含めた賃金を比べて課題を洗い出す狙いがある。中小組合にとっては賃金全体のあり方を労使で議論する下地作りになる。

全トヨタ労連は19年春季労使交渉から賃金の総額を重視する方針に転換し、グループ中小の賃上げにつながった実績を持つ。19年3月時点の回答状況によると、製造系49組合の賃上げ平均額が6427円と、18年比で234円上回った。組合の規模別では大手企業は前年を下回った一方、中小では上回った。組合員300人以下の12組合は平均額が6023円と前年比で508円増えた。

20年の春季交渉で、上部団体は19年と同様の動きとなりそうだ。自動車と電機、機械など製造業の産業別労働組合からなる金属労協はベアについて「月額3000円以上」を統一要求する方針を発表した。傘下の自動車総連は要求するベアの実額を統一見解として示すことを2年続けて見送るとみられる。

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