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世界の株式市場、景気減速下の高値更新相次ぐ

楽観ムード広がる

世界の株式市場で高値更新が相次ぐ=ロイター

世界の株式市場で株価指数の高値更新が相次いでいる。17日は日経平均株価が年初来高値を付け、アジア市場では台湾株が約30年ぶりの高値水準となった。米中貿易協議の「部分合意」などで先行きに対する楽観ムードが広がっている。景気減速下だが、緩和マネーが株式などのリスク資産に向かっており、欧米市場では最高値更新が相次いでいる。

17日は日経平均が前日比113円高の2万4066円で取引を終え、28年ぶり高値まであと200円余りに迫った。市況改善期待が高まる電気機器など景気敏感株がけん引している。半導体株が多い台湾の加権指数も17日、約30年ぶりに心理的な節目の1万2000台を回復した。

最大の要因は、今年の金融市場を揺るがしてきた2大懸念の後退だ。12日には英総選挙で与党・保守党が大勝し、欧州連合(EU)離脱をめぐる目先の不透明感が後退した。13日には米中が貿易協議で「第1段階」の合意に達し、貿易摩擦の激化懸念が和らいだ。投資家のリスク選好が強まった。

16日には米ダウ工業株30種平均のほか、欧州株全体の値動きを示す「ストックス600」が過去最高値を更新した。フランス株は約12年ぶり高値水準だ。

トルコやロシア、ブラジルなど新興国株にもマネーが向かっており、年初からの上昇率は2~4割に上る。野村証券の高田将成クロスアセット・ストラテジストは「ヘッジファンドの物色対象が出遅れていた欧州株や新興株にも広がってきた。中長期の投資家も株買いに動き始めている」と話す。

ただIHSマークイットが16日発表した12月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は11月から低下した。ユーロ圏やドイツの12月の製造業PMI速報値も市場予想を下回り、株式市場の世界景気に対する楽観ムードは期待先行の色合いが強い。第一生命経済研究所の田中理主席エコノミストは「安心するのはまだ早い」と指摘する。

市場の楽観の根底にあるのが、世界的な超低金利が市場や実体経済を支える「適温相場」への期待だ。米連邦準備理事会(FRB)だけでなく、各国の中央銀行による金融緩和が進んでいる。緩和の下支えで景気後退が遠のけば、大きな相場変動は避けられるとの見方が広がっている。

米国株の予想変動率を示す「VIX指数」は16日、12.14と3週間ぶりの低水準となった。フィデリティ投信の村井晶彦ポートフォリオマネージャーは「金融緩和で金融市場にはゆがみがたまっており、いつ逆回転が起きてもおかしくない」と指摘する。緩和マネーで抑え込まれた低変動率を手掛かりにした株高には、リスクもある。

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