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トヨタ、定額制の車種拡大 ブランド「KINTO」に統一

記者会見するKINTOの小寺社長(16日、名古屋市中村区)

トヨタ自動車は16日、定額貸し出しサービス「KINTO」で対象車種を大幅に拡大すると発表した。カーシェアリングやリースなど他のサービスもブランド名を世界で「KINTO」に統一する。2月のサービス開始以来、利用実績は少数にとどまっているが、中期では自動車の所有から利用へのシフトが進むとみて新たな事業モデルの構築を目指す。

トヨタの金融子会社などが設立したKINTO社の小寺信也社長は16日に記者会見し「KINTOをモビリティサービスを包含するブランドにする」と説明した。フランスやイタリア、タイ、インドネシアなどで展開している定額サービスやカーシェアリング、鉄道やバスなどを最適に乗り継ぐ次世代交通サービス「MaaS(マース)」などが対象だ。ライドシェア(相乗り)への参入も検討している。

国内で展開する新車を定額で貸し出すサービス「KINTO」の利用実績も初めて公表した。2月にまず東京で始め、7月に全国展開を始めた。申し込みは11月までに951件にとどまった。小寺社長は「もう少し台数があってもよかった。想像以上に顧客の意識が保有から利用へと変わるのに時間がかかる」と述べた。損益は赤字が続く。

「KINTO」サービスは月額3万円台からの負担で特定のトヨタ車を利用できる「ワン」と、複数のレクサス車に乗れる月額約20万円からの「フレックス」の2種類がある。いずれも3年契約だ。消費者は初期費用が少なくて済むほか、諸手続きが減るメリットがある。総費用も車種によっては購入よりも安くなるという。

「ワン」は現在、15車種を提供しているが、年明け以降に31車種まで増やす。「パッソ」など低価格モデルや、高級車のレクサスも利用できるようにする。

豊田章男社長は「モビリティカンパニーへのフルモデルチェンジが使命」と述べ、サービス事業への意欲を示してきた。PwCコンサルティングは次世代モビリティ市場の規模は欧米と中国だけでも30年までに1兆2千億ドルに達し、年20%以上拡大すると予測する。

所有を前提としてきた自動車メーカーのビジネスモデルは再構築を迫られる。海外で先行するのがドイツ勢だ。ダイムラーは08年に乗り捨て型のカーシェアリングサービス「カー2ゴー」に参入し、BMWは11年から「ドライブナウ」を手掛けてきた。19年2月には両社が手を組み、次世代サービス「MaaS」連合が始動した。

車の定額利用サービスもBMWや独ポルシェなどが米国などで提供している。17年に参入したスウェーデンのボルボ・カーは、欧州で19年1~9月期に販売する新車販売のうち約6%を定額サービスが占める。

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