「ヘルステック」事業化まで伴走 神戸市、2社と連携

2019/12/16 20:20
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へそからの体温計測で熱中症対策を訴えるハービオの田中彩諭理CEO(16日、神戸市)

へそからの体温計測で熱中症対策を訴えるハービオの田中彩諭理CEO(16日、神戸市)

健康領域とIT(情報技術)を組み合わせた「ヘルステック」分野で、神戸市がスタートアップ育成事業を加速させる。16日、育成プログラムに参加した2社との連携を発表した。神戸医療産業都市の日本最大級の集積を生かして開発案件の商品化や拡販まで後押しし、スタートアップ拠点としての魅力を高める。

神戸市と米有力ベンチャーキャピタル(VC)の500スタートアップスが共催する起業支援事業は今年ヘルステックに特化した。16日、プログラムを受講した15社がVCや企業担当者など約150人が見守るなか成果発表会に臨んだ。

そのうち、へそから深部体温を測るHERBIO(ハービオ、東京・渋谷)と、待合室向けロボットアプリ開発のシャンティ(東京・目黒)が市との連携を発表。2社以外にも連携は広がりそうだ。

2017年設立のハービオは、へそから深部体温を計測し労働者や要介護者などの熱中症や低体温症予防に役立つサービス開発に取り組む。神戸医療産業都市推進機構の「ヘルスケアサービス開発支援事業」を活用。市内企業や研究者とのマッチング支援を受け、今春に特許申請した機器は20年11月の販売を目指す。田中彩諭理最高経営責任者(CEO)は「神戸は医療機関との連携体制が整っている」と話す。

15年設立のシャンティは目の前の現実に立体映像などを重ねて表示するMR(複合現実)を活用するリハビリ実証で市と連携する。脳梗塞などで腕がまひした人らを対象に仮想の腕を米マイクロソフトのゴーグル型のウエアラブル端末「ホロレンズ」に映す技術を医療機関に導入してもらう。早期回復効果のデータを集める方針だ。

366社・団体の医療産業都市の集積を生かし事業化までサポートすることで、付加価値の高い商品やサービスの創出につなげる。再生医療や創薬分野だけでなくヘルステックの誘致を強化するのは「新サービス開発につながる」(市新産業課)との期待からだ。20年の国連プロジェクトサービス機関(UNOPS)のスタートアップ支援拠点開設と合わせ、国内外から有望スタートアップの誘致を目指す。

その狙いを見越し、医療企業を中心に英語学習サービスを提供するネイティブ・イングリッシュ・インスティテュート(NEI、米シアトル)は16日、日本初の拠点の神戸開設を決めた。人工知能(AI)で個別プログラムを組めるという。フリーダ・マイヤーCEOは「医療や製薬などは神戸の重要産業だ。世界に羽ばたく支援ができる」と話す。(沖永翔也)

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