北朝鮮と板門店で接触模索 ビーガン米代表、韓国大統領と会談

2019/12/16 16:16
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【ソウル=恩地洋介】ソウルを訪れている米国のビーガン北朝鮮担当特別代表は16日、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と会談した。米国との非核化交渉の期限が年末だと主張し挑発行動を強める北朝鮮への対応を巡り、対話を呼びかけ続ける方針を確認した。ビーガン氏は17日までの韓国滞在中、南北軍事境界線にある板門店で北朝鮮側との接触を探る。

韓国大統領府の発表によると、ビーガン氏は文氏との会談で「朝鮮半島の非核化と平和構築を達成するため、あきらめることなく最善を尽くす考えに変わりはない」と発言した。文氏は非核化交渉の進展へ努力を続けるよう要請した。

ビーガン氏はこれに先立ち、韓国外務省で記者会見した。北朝鮮に向けて「私たちはここにいる。連絡手段は知っているはずだ」と対話に応じるよう呼びかけた。

米朝の公式的な協議は、10月5日にビーガン氏と金明吉(キム・ミョンギル)首席代表がストックホルムで会談して以来開かれていない。金氏はこの時、ビーガン氏に年末まで譲歩策を熟考するよう要求した。その期限が迫るなか、7日と13日に大陸間弾道ミサイル(ICBM)関連とみられる「重大な実験」を強行するなど米国を威嚇している。

もっとも「年末期限」は北朝鮮の一方的な主張にすぎない。ビーガン氏は「米国は北朝鮮の非核化交渉に期限を設けていない」と強調。北朝鮮が「クリスマスのプレゼントに何を選ぶかは米国次第だ」などと緊張を高める言動を繰り返していることには、「キリスト教信者にとってクリスマスは最も神聖な日の1つだ。平和な日であることを願う」とけん制した。

非核化交渉では譲歩しない意思も明確にした。「米国は北朝鮮に創意的な解決案を示した。トランプ大統領も同じ目標を持っており、達成可能だと信じている」と強調した。同時に「北朝鮮の偉大な潜在力はよく分かっている。意思さえあればよりよい道を選択できる」と交渉復帰を促した。

ビーガン氏は17日午後まで韓国にとどまり、北朝鮮の返事を待つ構え。北朝鮮の李洙墉(リ・スヨン)朝鮮労働党副委員長は9日に出した談話で、今後の判断を巡り「金正恩(キム・ジョンウン)委員長はまだいかなる立場も明らかにしていない」と指摘していた。米国に対話のボールを投げられた北朝鮮の対応が焦点となる。

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