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宇宙計画工程表、月探査で米と足並み 米中競争にらみ

政府は13日の宇宙開発戦略本部(本部長・安倍晋三首相)で、宇宙政策の方向性を示す「宇宙基本計画工程表」を改定した。国際宇宙ステーション(ISS)の運用終了を見据え、米国の月面探査計画への技術協力を前面に打ち出した。宇宙開発を巡る米中の競争を踏まえ、同盟国の米国と足並みをそろえる。

H3ロケットのイメージ(JAXA・三菱重工)

工程表は政府の宇宙基本計画に基づき作成し、毎年改定している。首相は13日の会合で「日本が(米の)計画実現にしっかり貢献し、プレゼンスを発揮できるよう協力の具体化を急いでほしい」と関係閣僚に指示した。

改定した工程表には2024年までに再び宇宙飛行士の月面着陸をめざす米国の「アルテミス計画」への協力を盛り込んだ。月周回軌道上に月を回る宇宙ステーション「ゲートウエー」を建設し、月面基地に物資や人員を送り込む構想だ。

日本が技術協力する分野として(1)ゲートウエーへの機器提供(2)月面データの共有(3)月面探査のための移動手段の開発――などを挙げた。新型ロケット「H3」による宇宙ステーションへの燃料や物資の提供も計画する。米計画の進捗に合わせて順次、着手する。

米国との協力を急ぐ背景には月面探査を巡る米中の競争がある。中国は今年1月、世界で初めて月の裏側へ無人探査機「嫦娥(じょうが)4号」を着陸させた。22年にも独自の宇宙ステーションを完成させ「宇宙大国」となる目標を掲げる。米国は中国の宇宙開発の進展を踏まえ、ペンス副大統領が3月に目標の4年前倒しを発表した。

宇宙開発は安全保障と密接に関わる。宇宙での総合的な技術力が高まれば、軍事への転用が可能になるためだ。

米国の月面探査計画はいまのISSを運用する日米欧などの国際協力の枠組みをベースとする。米国はISSが運用期間を終える25年以降、政府の関与を減らす方針だ。日本政府も米国に合わせ、ISSへの関与を縮小させる。

工程表には他国の衛星や宇宙ごみを監視する宇宙状況監視(SSA)衛星を26年ごろに打ち上げる目標を明記した。民間による宇宙旅行の実現へ20年代前半の法整備をめざす方針も掲げた。

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