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英総選挙、保守党が過半数の見通し BBC予測

(更新)

【ロンドン=篠崎健太】英国の下院総選挙(定数650)は12日投開票され、ジョンソン首相率いる与党・保守党が過半数を奪還する見通しになった。英メディアの出口調査による予測では、過半数ライン(326)を数十議席上回る大勝の勢い。保守党が過半数を得れば、欧州連合(EU)からの離脱案や関連法案を単独で可決でき、2020年1月末のEU離脱への道筋がつくことになる。

英公共放送BBCの予測では保守党は365議席と、改選前の298から約70の大幅増が見込まれている。仮に下院で予測並みの勢力を得れば、保守党はサッチャー政権下の1987年以来、32年ぶりの歴史的な勝利となる。

一方、最大野党・労働党の予測議席数は196で、改選前の243から50近くの後退が見込まれる厳しい状況だ。労働党が200議席を割り込めば戦後初になる。スコットランド民族党(SNP)は改選前比17増の52、自由民主党は8減の13が見込まれている。

総選挙はEU離脱が最大の争点で、10月にEUと新離脱案をまとめたジョンソン政権への審判の場となった。保守党は「離脱実現」を公約に掲げ、早期の離脱を求める有権者に支持を呼びかけた。労働党はEUとより緊密な関係をめざして離脱案を再交渉し、それに基づく離脱か残留かを問う2度目の国民投票を公約した。SNPや自民党はEU離脱の撤回を主張した。

保守党が過半数の議席を押さえれば、20年1月末のEU離脱の実現へ道筋をつけられる。ジョンソン政権は17日にも新議会を開き、クリスマス休暇入りまでに離脱案の審議を再開する方針だ。1月中に新離脱案が可決されれば、20年末までは離脱のショックを和らげるためにEUとの経済的関係を現状維持する「移行期間」付きの離脱が決まる。

ジョンソン氏は13日未明(日本時間同日昼)、過半数の議席を確保する見通しになったことを受け「保守党政権はEU離脱に対する強力な信任を得た」と述べ、事実上の勝利を宣言した。「仕事は今日から始まる」と強調し、20年1月末のEU離脱の実現へ作業を急ぐ方針を示した。

保守党は1カ月あまりの選挙戦を序盤から優位に進めた。EUからの強硬離脱を掲げる「ブレグジット党」が前回17年の総選挙で保守党が勝った選挙区に対抗馬を立てなかったことも追い風に、EU離脱派の支持を取り込んだ。

英総選挙で進められる開票作業(12日)=ロイター

一方、労働党は国民医療制度(NHS)の拡充や、大規模なインフラ投資などを政策に掲げた。ただEU離脱を巡って党内では残留と離脱が対立。明確な姿勢を打ち出せないなか、残留支持層の受け皿になりきれなかったのが響いたもようだ。

かつて炭鉱の街として栄えた英中部ブライズバレー選挙区では、1950年以来初めて保守党が労働党から議席を奪った。労働党「影の内閣」のマクドネル財務相はBBC番組で、大敗の見通しとなったことに「とても失望している」と厳しい表情を見せた。保守党は労働党の牙城を切り崩す勢いだ。

労働党のコービン党首は13日未明(日本時間同日昼)、「労働党にとって非常に失望の夜だ」と敗北を認めた。その上で「将来の総選挙は率いない」と辞意を表明した。

EU離脱は当初3月末の予定だったが、メイ首相(当時)が保守党内の意見をまとめ切れず、10月末まで延期された。引責辞任したメイ氏から首相の座を継いだジョンソン氏は「何が何でも10月末に離脱する」と宣言した。北アイルランド国境問題の解決策を盛り込んだ新離脱案でEUと合意したが、英下院でスピード審議を阻まれ、20年1月末への再延期を余儀なくされた。

総選挙の大勢は日本時間13日午後にも判明する見通しだ。

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