大塚家具、ヤマダ電機傘下に 家具・家電で相乗効果

2019/12/12 13:49 (2019/12/12 18:39更新)
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経営再建中の大塚家具は12日、ヤマダ電機の傘下に入ると発表した。ヤマダが30日付で大塚家具に約43億円を出資し、大塚家具の株式の51%を握る。大塚家具は住宅関連事業も手掛けるヤマダと組み、家具と家電との相乗効果を狙う。大塚家具の大塚久美子社長は当面続投する。家具業界ではニトリなどとの競争が厳しく、大塚家具が浮上できるかは不透明な部分もある。

大塚家具は客離れが止まらず、2018年12月期まで3期連続で最終赤字。19年1~9月期は売上高が前年同期比23%減の210億円、最終損益は30億円の赤字だった。純資産は15年12月末の344億円から今年9月末時点で123億円に減り、財務体質も悪化していた。大塚家具が30日付で実施する第三者割当増資をヤマダが引き受け、資金繰りの不安は解消する。

12日に都内で記者会見した大塚家具の大塚社長は自らの進退について、「引き続き全力を尽くしたい」と続投する考えを表明。ヤマダ傘下入りで「法人取引を増やせるようになる」と述べた。

一方、ヤマダの山田昇会長は「(大塚家具の売上高が)10%伸びれば、来期(21年4月期)には黒字になる」との見通しを示し、「3年で(今回出資する)40億円を回収できるくらいの営業利益が出せる」と強調した。家電と家具との相乗効果を狙う考えだ。

大塚家具とヤマダは2月に業務提携した。ヤマダはリフォームや家具など住宅関連商材を増やした新業態の店舗を拡大しており、大塚家具から商品供給や販売員の派遣を受けていた。両社は店舗での協力などを一段と深めていく考えだ。

ヤマダ電機と大塚家具は2019年2月に業務提携していた

ヤマダ電機と大塚家具は2019年2月に業務提携していた

1969年に大塚社長の父・大塚勝久氏が創業し、高級家具をそろえた会員制モデルを確立した大塚家具だが、近年はニトリホールディングスやイケア(スウェーデン)など、自社で低価格の商品を開発する家具小売りが台頭を受けて、顧客離れが続いていた。

経営方針を巡る「お家騒動」も客離れに拍車をかけた。高級路線を維持したい勝久氏と、会員制を撤廃して来店しやすい店作りを志向する久美子氏が対立。株主総会の委任状争奪戦(プロキシーファイト)で勝利した久美子氏は会員制の撤廃や不採算店の閉鎖などの改革を進めたが、業績を底上げできなかった。

15年末に109億円あった現預金は9月末に21億円まで減少した。銀行からの借り入れによる調達が困難になったことから資本増強に動き、電子商取引(EC)運営・支援のハイラインズ(東京・渋谷)への第三者割当増資を発表したが、増資が一部中止され、資金繰りが喫緊の課題だった。

大塚社長は今回の出資受け入れについて「勝久氏に事前に伝えていた。内容はあえて申し上げない」と述べた。

記者会見するヤマダ電機の山田昇会長(右)と大塚家具の大塚久美子社長(12日、東京都中央区)

記者会見するヤマダ電機の山田昇会長(右)と大塚家具の大塚久美子社長(12日、東京都中央区)

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