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九州大発スタートアップ、人工衛星の打ち上げ成功

九州大学発スタートアップのQPS研究所(福岡市)は11日、インドのロケットに搭載した小型人工衛星「イザナギ」の打ち上げに成功したと発表した。衛星はマイクロ波を放射するアンテナを搭載し、地球が雲に覆われていても人や車の動きを1メートル単位で観測できる。2024年までに36基体制で観測できるようにすることを目指し、撮影した画像データを自治体やインフラ関連企業に販売する。

同日は福岡県庁1階ロビーでパブリックビューイングが開かれ、約500人が訪れた。会場の最前列には「イザナギ」と書かれたボードを持った子どもたちが座り、2台の大型テレビに映し出される現地のロケットや観測所の様子を見守った。

「3、2、1、発射」と子どもらが大きな声でカウントダウンをして打ち上げられると、会場から大きな歓声が上がった。発射から15分ほどでロケットから衛星が切り離され、正常な軌道に乗ったことが確認されると、関係者はほっとして笑顔を見せた。

QPS研究所の創業者で、九大の八坂哲雄名誉教授は「予定通りの軌道にスムーズに乗ってくれた。これからが楽しみ」と成功を喜んだ。現地で打ち上げの様子を見守った大西俊輔社長は「来年にも2号機を打ち上げて、早期に36基体制を確立したい」とメッセージを寄せた。

衛星は高さ1メートル、幅80センチメートルで、重さは通常の衛星の20分の1程度の100キログラム。福岡、佐賀、長崎3県の中小企業約20社が開発に携わった。

QPS研究所は2005年に創業。ベンチャーキャピタルのドーガン・ベータ(福岡市)などから23億5000万円を調達し、研究開発と打ち上げ準備を進めてきた。

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