WTO「11日から紛争案件の審理停止」 米の拒否で委員足りず

2019/12/11 3:21
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【ジュネーブ=細川倫太郎】世界貿易機関(WTO)のアゼベド事務局長は10日、スイス・ジュネーブの本部で記者会見し「明日から新しい紛争案件の審理はできなくなる」と述べた。同日、最高裁にあたるWTOの上級委員会のメンバー2人の任期が切れ、審理に必要な人数を満たせなくなったため。アゼベド氏は事態打開に向けて加盟国と交渉する計画を明らかにした。

アゼベド事務局長は事態打開に向け加盟国と交渉する考えを表明した(10日、スイス・ジュネーブのWTO本部)

上級委は通常、7人のメンバーで構成し、任期は4年間となっている。だが、米国が上級委の判決内容や審理時間の長さに不満を募らせ、委員の再任や補充を拒否。2017年から委員が減り続け、11日からは残り1人となる。3人で1つの通商紛争を審理するのがルールのため、事実上、WTOの紛争処理機能が停止することになる。

アゼベド氏は「加盟国は協議を続けたが、成功しなかった」と話した。上級委の機能不全を見越して、既に欧州連合(EU)とカナダは双方の紛争で上訴する案件が出てくれば、元上級委員に仲裁してもらうようにすることで合意している。

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