トランプ氏が「権力乱用」、弾劾決議案に明記 米下院委

2019/12/10 23:45 (2019/12/11 7:02更新)
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弾劾決議案の概要を発表するペロシ下院議長(中)(10日、ワシントン)=AP

弾劾決議案の概要を発表するペロシ下院議長(中)(10日、ワシントン)=AP

【ワシントン=中村亮】米議会下院の司法委員会は10日、トランプ大統領の弾劾決議案を公表した。ウクライナ外交を悪用して2020年の大統領選を優位に進めようとした「権力乱用」に加え、議会の弾劾調査に協力を拒んだ「議会妨害」を弾劾訴追の根拠に明記した。司法委は週内に決議案を採決し、トランプ氏は来週にも弾劾訴追される見通しだ。

野党・民主党は9月下旬からトランプ氏が大統領再選を果たすため民主党の有力候補バイデン前副大統領についての不正調査をウクライナ政府に促した疑いを調査してきた。決議案の公表で弾劾訴追に向けた手続きをさらに前進させたことになり、下院での与野党の攻防は最終局面に入る。

民主党のジェロルド・ナドラー司法委員長は10日「トランプ氏が米国の安全保障を傷つけて選挙の公平性を脅かした」と強調。一方でトランプ氏はツイッターに「魔女狩りだ!」と書き込んで、民主党を批判した。

司法委が弾劾根拠にあげた権力乱用には、政権が軍事支援停止や首脳会談開催の見送りで圧力をかけ、ウクライナ政府にバイデン氏の不正調査を強く促した問題が該当する。連邦法が禁じる外国勢力の選挙支援を引き出すために政権が専管事項である外交政策を悪用した点を民主党は深刻にとらえた。

2つ目の根拠はトランプ氏が下院の弾劾調査に協力しないよう政府関係者らに指示した問題だ。合衆国憲法は議会に政権監視の役割を付与するが、民主党は協力拒否で憲法に定められた責務を果たせなくなったと主張している。ウクライナ政府にバイデン氏の調査を迫った大統領の顧問弁護士のジュリアーニ氏や協力者とされるマルバニー大統領首席補佐官代行はいまだ議会調査に応じていない。

民主党は下院で過半数の議席を占めており、決議案は司法委と本会議で可決される公算が大きい。上院は来年1月にも弾劾裁判を開く見通しだ。上院は与党・共和党が過半数の議席を握り、トランプ氏の罷免は現時点で困難との見方が多い。

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