用水路の利権関係か 中村さん殺害1週間

2019/12/10 20:06 (2019/12/10 20:38更新)
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【カブール=共同】アフガニスタン東部ナンガルハル州で福岡市の非政府組織(NGO)「ペシャワール会」現地代表の医師、中村哲さん(73)が殺害された事件は、11日で発生から1週間。当局は現地の用水路を巡る利権が関係しているとの見方を示し、パキスタン人を含む組織的な犯行とみて捜査している。

内務省のラヒミ報道官によると、襲撃犯は7、8人で、自動小銃などで武装した男は3人だった。ラヒミ氏は動機について「中村さんが手掛ける用水路を巡る水利権」が関係しているとの見方を示したが、詳細は明らかにしなかった。

情報機関が傍受した携帯電話の通話記録などから、隣国のパキスタンで計画された可能性が高いと説明。襲撃犯にパキスタン人が含まれているとみている。

警察は10日、事件後に拘束した男6人のうち2人については具体的な関与が疑われるが、何も供述していないと明らかにした。別の4人は関与した可能性が低いとみており、別の容疑で捜査を続けるという。

襲撃は4日朝。襲撃犯は事前に中村さんを尾行するなどして移動ルートを把握していたとみられる。中村さんは警備車両を同行させるなど対策を取っていたが、突然の襲撃に対処するのは困難だったとみられる。

中村さんは州都ジャララバードの宿舎から、約25キロ離れたかんがい作業の現場に向かう途中だった。襲撃犯は車を衝突させて無理やり中村さんの車を止め、ボディーガードを最初に銃撃。続けて中村さんに向けて発砲した。いったん銃声はやんだが、助手席に座っていた中村さんが起き上がったため、さらに銃撃された。

一方、事件後はアフガン市民の間で追悼の動きが広がった。行政機関も功績をたたえ、東部ホスト州は州都の交差点に中村さんの名前を付け、似顔絵を描いた看板を設置。首都カブールにある保健省も、塀に似顔絵を描く計画だ。

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