独仏、対ロシア関係改善探る ウクライナ和平へ一歩

2019/12/10 18:50
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【ベルリン=石川潤】ウクライナとロシアが和平に向けて一歩踏み出したことは、きしみが目立つ欧ロ関係の転機にもなり得る。フランスのマクロン大統領は和解を繰り返し唱え、ドイツもエネルギーなどで切っても切れない関係にある。ただ東欧には対ロ接近を危ぶむ声もある。

ウクライナ問題で記者会見するマクロン仏大統領(右から2人目)、メルケル独首相(同3人目)ら=ロイター

「我々がこうして並んでいるということ自体が重要な成果だ」。マクロン氏は9日夜、4首脳が出席した記者会見で満足げに話した。英誌に「北大西洋条約機構(NATO)は脳死」と語る一方、対ロ関係では戦略的な見直しを訴えていた。

ロシアを孤立させれば安全保障上の脅威は増すため、欧州との関係に取り込むことが双方の利益になるというのが同氏の考えだ。対ロ制裁で欧州企業などが商機を逃しているとの見方も背景にあるとみられる。

ドイツのメルケル首相もマクロン氏ほど前のめりではないが、完成間近のガスパイプライン(ノルドストリーム2)などでロシアとの関係は深まっている。地続きの軍事大国を簡単に切り捨てられないとの考えは一致する。

ウクライナの和平プロセスは緒に就いたばかりで、対ロ制裁を解除して本格的に経済関係を深めるまでにはまだ距離がある。仏独がロシアに接近すれば、歴史的にロシアへの警戒感が強いポーランドやバルト3国などの反発は避けられない。大国のエゴ優先だと加盟国が受け取れば、欧州連合(EU)に遠心力が働きかねない危うさもある。

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