大阪都構想、維新と公明が一致 26日に「大枠」了承へ

2019/12/10 15:05
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法定協議会に出席した松井大阪市長(左列奥)と吉村大阪府知事(右列奥)=10日、大阪府庁

法定協議会に出席した松井大阪市長(左列奥)と吉村大阪府知事(右列奥)=10日、大阪府庁

大阪市を廃止して特別区を設置する「大阪都構想」を巡り、大阪維新の会と公明党が10日、大枠で一致した。制度設計を話し合う法定協議会(法定協)の26日の会合で採決するが、維新、公明が委員の過半数を占めており了承は確実。大阪府・市両議会の議決を経て、2015年以来となる2度目の住民投票が20年11月にも行われる可能性が一段と強まった。

公明は大阪府と4つの特別区の財源配分について従来の案の見直しを求めていたが、肥後洋一朗府議は10日の法定協後、府・市が示した修正案について「おおむね良しとしたい」と受け入れる考えを示した。吉村洋文知事(維新代表代行)は「これまで維新主導だったが、公明の修正意見も取り入れてより良い案ができた」と評価した。

従来案は大阪市が担う業務の一部を大阪府に移管するのに伴い、市民税や固定資産税など市の年間収入約8600億円(16年度決算ベース)のうち約2000億円を府に移すという内容。これに対し、公明は11月の法定協で「住民サービスの維持・拡充」のため特別区への配分を増やすよう求めていた。

府・市は10日の法定協で、府が特別区に対し10年にわたり年20億円規模を追加配分することを提案。都構想が実現すれば庁舎整備費やシステム改修などで10年で約200億円かかると試算しており、このコストを補てんする形となる。

また、市立高に対し市の一般財源から支出している年17億円程度の経費は、市立高の府への移管後、各特別区が自由に使えるようにする。合わせると年37億円程度、従来案より特別区の財源が増える。都構想の設計図となる協定書に明記することで維新、公明が合意した。

このほか、誘致を目指す統合型リゾート(IR)のカジノ収益は年700億円の2分の1を府が受け取り、残りを人口比に応じて4特別区に分配することで一致した。

もともと都構想に反対だった公明は、4月の府知事・市長のダブル選で維新が大勝したことを受け、賛成の立場に転換。最終的な合意の条件として(1)地下鉄・バスの敬老パスや塾代助成などの住民サービスを低下させない(2)特別区設置コストを最小限にする(3)現行の区役所の窓口機能を維持する(4)全特別区に児童相談所を設置する――の4項目を求めていた。

このうち(2)から(4)は既に維新と公明で一致していた。財源配分で両党が歩み寄り(1)が決着したことで、4項目全てをクリアした。

26日は各会派が意見表明した後に採決する。自民党の川嶋広稔市議は「我々の意見は取り入れられず、強引な運営だった」と維新などを批判。共産党の山中智子市議は「特別区になればどれだけ大変になるか総括したい」と述べ、採決で反対する考えを示した。

26日に維新、公明の賛成で制度案の大枠が了承されれば、20年1月から協定書の作成や国との事前協議を始める。3~4月に住民の意見を聞く「出前協議会」を開催し、4~6月に協定書をまとめる。公明が賛成すれば府・市両議会での過半数獲得は確実で、11~12月にも住民投票が実施される見通し。

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