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「潔白」の選手、個人参加に道
東京五輪 ロシア選手団排除

Tokyo2020
2019/12/9 21:57
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世界反ドーピング機関(WADA)は9日、ロシア選手団を2020年東京五輪・パラリンピックなど主要国際大会から4年間排除する処分を決めた。ただし、潔白を証明できた選手については個人資格で参加を認められる。

体操男子のナゴルニーなど金メダル有力候補もいる=共同

体操男子のナゴルニーなど金メダル有力候補もいる=共同

WADAは16年リオデジャネイロ五輪の際、検体すり替えなど国ぐるみの不正が発覚したロシア選手団の全面締め出しを国際オリンピック委員会(IOC)に勧告している。当時はIOC側がWADAの勧告を受け入れず、IOCとWADAの対立も表面化した。

その後、18年4月にWADAの権限が強化され、規定を順守しない国を主要大会から排除できる新たな国際基準が設けられた。新基準はIOCも対象で、バッハ会長も「従う義務がある」と話している。4年前と違って個人参加の道を残したWADAの判断は、その責任の大きさから「バランスを取った」(日本アンチ・ドーピング機構関係者)という見方もできるだろう。

東京大会で認められる「個人参加」とはどうなるのか。記憶に新しいのが18年平昌冬季五輪での扱いだ。選手団としての参加や国旗、国歌の使用は認めず「オリンピックアスリート・フロム・ロシア(OAR)」としてアイスホッケー、カーリングなどチーム競技も含めて計168選手が出場。過去違反歴がないなどIOCが設定した15以上の認定基準をクリアすることが条件だった。

今後はIOCと各競技の国際連盟(IF)が協議しながら、疑惑選手の締め出しや認定基準の策定に当たると思われる。WADAは検査結果や疑惑のある選手に関する情報をIFや各国反ドーピング機関と共有。7月にはロシアから入手したデータ43人分をIFに提供したと明らかにしている。また、世界陸連は独自基準を設け「中立選手」として認定。今年のドーハ世界選手権には30人のロシア選手が出場を認められた。

ロシア勢はリオ五輪では56個のメダルを獲得し、今も各競技に有力選手がいる。競泳男子平泳ぎのチュプコフ、体操男子のナゴルニーやダラロヤンは金メダルを狙う日本勢のライバルだ。リオの出場者数は当初発表された選手団から100人減った。今回はわからないが、今シーズン、国際大会に出場している選手の相当数は参加が認められる可能性はある。

WADAは16年1月以降、英国反ドーピング機関(UKAD)の協力を得て、ロシアの反ドーピング活動の立て直しを進めてきた。UKADの報告書によると、16年2月~17年7月にロシア選手対象に4790の検査が実施され、検体は欧州各地の検査所に持ち出して分析されている。ロシア反ドーピング機関(RUSADA)に一定の主体的権限を引き渡した17年7月~18年8月も1万件の検査実績があった。

WADAの処分案をまとめたコンプライアンス審査委員会も、RUSADAに処分を下しながらもその取り組みには一定の理解を示しており、「RUSADAはロシアの反ドーピング活動で効果的な役目を果たしており、今後4年間の特別な監督は必要ない」としている。つまり、現在の選手たちは一定の信頼に足る検査を受けて試合の舞台に立っている、というのがWADAの認識。「甘い」と批判がある今回の処分も、こうした考えに基づいているようだ。

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