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アルゼンチン次期政権、経済相に対IMF強硬派

【サンパウロ=外山尚之】アルゼンチンのアルベルト・フェルナンデス次期大統領は6日、10日に発足する新政権の閣僚名簿を発表した。債務問題を担当する経済相には、財政規律を重視する国際通貨基金(IMF)に批判的なエコノミスト、マルティン・グスマン氏を指名した。グスマン氏は債務返済や国債利払いの猶予を主張しており、IMFや海外投資家との交渉が激しくなりそうだ。

アルゼンチンのフェルナンデス次期大統領(右)の閣僚人事はクリスティナ前大統領(左)の影響が色濃く出た(10月27日の大統領選後の集会の様子、ブエノスアイレス)=ロイター

フェルナンデス氏は記者会見で、財務や経済政策を統括するグスマン次期経済相を「若いが、アルゼンチンのマクロ経済や債務問題の対立についてよく理解している」と紹介した。グスマン氏は37歳で、米コロンビア大ビジネススクールでエコノミストとして活動していた。ノーベル経済学賞受賞のジョセフ・スティグリッツ氏に師事し、IMFや新自由主義的な経済政策に厳しい態度で知られる。

新閣僚を発表するアルゼンチンのアルベルト・フェルナンデス次期大統領(中)(6日、ブエノスアイレス)

グスマン氏は11月に「政府債務危機の解決策」と題するプレゼンを発表。次期政権は2020年から21年にかけて債務返済を行わず、経済を成長軌道に乗せた上で返済を再開すべきだとの持論を展開した。過去にはマクリ政権の政策を「経済の脆弱さが高まった」と批判し、IMFがアルゼンチンに緊縮財政を強いることについて「国内の経済混乱を招きかねない」と分析していた。

アルゼンチンの経財相に指名されたグスマン氏(中央)=ロイター

フェルナンデス氏は今回の閣僚人事について「私は全員を知っており、ともに働いたことがある」と説明するが、地元メディアは急進左派のクリスティナ・フェルナンデス前大統領の意見が色濃く反映されたと指摘する。クリスティナ政権で国防相を務めたアグスティン・ロッシ氏が再び国防相に任命されるなど、クリスティナ氏に近い人々が閣僚に指名されている。

アルベルト氏は当初、穏健左派色を打ち出すために独自の人事の起用を模索していたとされるが、「クリスティナ氏が何人かの閣僚候補について拒否権を発動した」(地元紙クラリン)という。クリスティナ氏はマクリ政権の経済政策を全面的に否定し、大衆迎合的な分配策を主張して国民の人気を集めている。

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