IEA、インドを「準加盟国」へ 石油備蓄義務を検討

2019/12/7 5:07
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【パリ=白石透冴】国際エネルギー機関(IEA)は5~6日にパリで閣僚理事会を開き、準加盟国の地位を与えるためにインドと交渉することを決めた。石油備蓄義務を課す代わりに、IEAの意思決定に関わらせることを検討している。大きな経済発展が見込まれるインドが備蓄の枠組みに参加すれば、世界の石油価格の安定につながる可能性がある。

IEAは石油備蓄義務についてインドと交渉する(インドの石油精製工場)=ロイター

インドは国際社会での地位を高めるためIEA加盟を目指している。ただ、加盟は経済協力開発機構(OECD)メンバーだけというルールがあり、現状では入れない。

そこでIEAは準加盟国の地位「戦略的パートナーシップ」を新設し、インドをこの地位に置くこととした。今後どのような権利と義務を与えるかインドと交渉する。90日分の石油輸入量を備蓄するという加盟国の義務を守らせることが主要議題になる見通しだ。

IEAは第1次石油危機後の1974年、エネルギー安全保障の確保などを目的に作られた。だが、中国、インドネシア、ブラジルなどは加盟の意向を示さず、地位低下に直面する。世界のエネルギー消費に占めるIEA加盟国30カ国の割合は2018年時点で4割にとどまり、40年には3割に下がる見通しだ。

IEAは緊急時に石油を市場に放出して価格を安定させる役割を持つが、このままでは十分に効果を上げなくなる恐れがある。インドを引き入れて石油備蓄に参加する国を増やすことで、地位低下に歯止めをかける狙いだ。加盟国とインドを足すと、40年時点の世界のエネルギー消費に占める割合は4割を維持できる。

理事会に出席した松本洋平経済産業副大臣は6日、「日本にとってもIEAとインドとの関係強化は重要だ」と語り、インドとの交渉を後押しする考えを示した。

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