バイデン氏、集会で激高 質問者に「大嘘つき」
【ワシントン=永沢毅】2020年米大統領選の野党・民主党の有力候補であるバイデン前副大統領が5日の中西部アイオワ州の集会で、ウクライナ疑惑について質問した有権者に激高し「あなたは大嘘つきだ」と暴言を吐く一幕があった。大統領の資質を問われかねないやりとりで、世論調査で首位を走る候補指名争いに影響する可能性もある。
バイデン氏の発言は、自らの息子が役員を務めていたウクライナの企業から巨額の報酬を受け取っていた件を83歳の男性から問われた際に飛び出した。感情をあらわに「それは真実ではない。誰もそんな話をしていないし、証明もしていない」と反論。この男性が「あなたが誤ったことをしたと言ったわけではない」と伝えても「自分の発言をはっきりさせろ」と迫った。
さらに、77歳のバイデン氏は「あなたは年をとり過ぎている」と言われ「腕立て伏せでもランニングでも何でもやるぞ。IQテストでもいい」と応酬。最後に、男性から票を投じないと伝えられると「あなたは私に投票するには年をとり過ぎだ」と言い放った。
かねて失言癖でしられてきたバイデン氏は集会後「私は激怒してなどいない」と記者団に語り、平静さを装った。ただ、集会の様子は米メディアが大きく報じているうえインターネットでも拡散しており、選挙戦に影響を与えそうだ。