「頑張ったね」中村さん妻と長女、遺体と対面

2019/12/6 21:13 (2019/12/7 2:23更新)
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【カブール=共同】アフガニスタン東部で福岡市の非政府組織(NGO)「ペシャワール会」現地代表の医師、中村哲さん(73)が殺害された事件で、妻、尚子さん(66)と長女、秋子さん(39)、同会関係者らが6日、アフガンの首都カブールに到着し、市内の病院で遺体と対面した。尚子さんは顔を見つめながら「頑張ったね」と声を掛け、秋子さんは「お疲れさまでした」と深々と一礼した。

アフガニスタン・カブールで、中村哲さんのひつぎのそばに立つ妻、尚子さん(左)と長女、秋子さん(6日)=AP

アフガニスタン・カブールで、中村哲さんのひつぎのそばに立つ妻、尚子さん(左)と長女、秋子さん(6日)=AP

秋子さんは「こんなにアフガンの皆さまに好意を寄せていただいて父も喜んでいると思います」と述べ、日本とアフガンの関係者に謝意を伝達した。アフガン大統領府報道官によると、尚子さんと秋子さんは6日、ガニ大統領と大統領府で面会。ガニ氏は深い哀悼の意を伝えた。尚子さんらは7日にも遺体と共に帰国の途に就く。

一方、事件が起きたナンガルハル州の当局が、中村さん襲撃の事前情報を得ていたことが6日、当局者への取材で分かった。当局はボディーガード4人を派遣していたが、襲撃を防げなかった。中村さん側に対しても、脅威が増していると注意を呼び掛けていたという。地元警察は、中村さんを標的とした計画的犯行とみて捜査を進める。

中村さんは4日、同州ジャララバードで、車で移動中に武装した男らに襲われた。他にボディーガードや運転手ら5人も死亡した。男らは中村さんの車を待ち伏せて銃撃を加えた。警察などによると、普段は警護車両と一緒に移動している中村さんが、事件当日は自分の車だけで移動していた。警備が手薄なところを狙われた可能性がある。

ナンガルハル州では反政府武装勢力タリバンや、過激派組織「イスラム国」(IS)が活動。一方、メヤヘイル州知事は5日、地元記者団に「事件がアフガン国外で計画されたという証拠がある」と話した。さらなる捜査が必要だとして詳細は明らかにしなかった。

ペシャワール会は6日、中村さんの告別式を11日午後1時から、福岡市中央区古小烏町のユウベル積善社福岡斎場で行うと発表した。中村家と同会の合同葬で喪主は長男、健氏。葬儀委員長は同会の村上優会長が務める。同会は2020年1月か2月に福岡市内でお別れの会を開く予定。

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