パワハラ相談が増加 千葉県内 過去最多の労働紛争

2019/12/6 17:33
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千葉県内の企業で労使間のトラブルが増えている。千葉労働局の集計によると、2019年度上期(4~9月)の労働紛争に関する相談件数は4233件と前年同期に比べて1.8%増加。上期としては過去最多となった。特にパワハラをめぐる紛争が増えており、労働局は県内企業に防止対策の徹底を呼びかけていく方針だ。

19年度上期に寄せられた労働紛争相談件数の内訳はパワハラを中心とした「いじめ・嫌がらせ」が全体の33.6%と最も多く、「解雇」(11.9%)や「労働条件の引き下げ」(11.6%)を大きく上回る。いじめ・嫌がらせに関する相談件数は前年同期比で7.0%増の1421件と伸び率も高い。

パワハラなどの相談に対し、労働局は当事者に解決の方向性を助言したり、有識者による紛争調整委員会を介した話し合いを進めたりして問題解決を図っている。

千葉労働局が実際に扱った事案をみると、運送会社の事務員が直属の上司から仕事を与えられないパワハラを受け、体調不良で休職。事務員は慰謝料の支払いを上司側に求めたが、話し合いは不調に終わった。紛争調整委員会が紛争状態の解消を双方に促し、上司側が解決金を支払うことで決着した。

千葉労働局の担当者は「コンプライアンス(法令順守)に取り組む企業は増えているが、中小企業や小規模事業者など社内の相談対応体制が整っていないケースもある」と話す。パワハラに対する社会的な関心や認識が深まり、労働者が声を上げやすくなったことも相談件数の増加につながっている。

職場でのパワハラ防止を義務付ける関連法が5月に国会で成立。企業に相談窓口の設置や発生後の再発防止策を求めるほか、悪質な企業は社名を公表する。大企業は20年6月、中小企業は22年4月から対策が義務付けられ、厚生労働省はパワハラの定義や具体例、企業の予防措置を示す指針を近くまとめる。千葉労働局は社内でのパワハラ防止体制の整備を促す。

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