トランプ氏弾劾決議案作成へ 民主の米下院議長表明

2019/12/6 0:14
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ペロシ米下院議長=AP

ペロシ米下院議長=AP

【ワシントン=永沢毅】米野党・民主党のペロシ下院議長は5日、「ウクライナ疑惑」の調査を踏まえてトランプ大統領を弾劾訴追する方針を正式に表明した。「大統領の行動は深刻な合衆国憲法違反だ」と述べ、弾劾の根拠や理由などを記した決議案の作成をナドラー下院司法委員長(民主)に指示した。ペロシ氏は月内にこの決議案を下院本会議で採決する構えだ。

ペロシ氏が弾劾訴追の手続きに入る方針を正式に表明し、ウクライナ疑惑を巡る弾劾調査は大きな節目を迎えた。民主が過半数を占める下院で決議案は可決される公算が大きい。トランプ氏が弾劾訴追されれば、第17代のアンドリュー・ジョンソン、第42代のクリントン両大統領に続いて米国史上3人目の大統領となる。

ペロシ氏は記者会見で「米国では誰も法の上に立つことはない。トランプ氏は個人的な政治的利益のために職権を乱用し、米国の安全保障を犠牲にした」と説明した。司法委は9日に2回目の公聴会を開催する。弾劾調査の報告書を先にまとめた情報特別委員会の法律顧問らを招き、決議案作成のための材料とする。

下院でトランプ氏が弾劾訴追されれば、次の舞台は上院における弾劾裁判に移る。弾劾裁判でトランプ氏を有罪として罷免するには、出席議員の3分の2の賛成が必要になる。定数100の上院の構成は共和が53、民主が47で、実現には共和から20以上の賛成が要る。現時点で共和はトランプ氏支持で結束しており、民主にとってハードルは高い。過去の弾劾裁判では1868年のジョンソン、1999年のクリントン両氏はともに上院で無罪となった。

トランプ氏は対抗姿勢を鮮明にしている。ツイッターには「もし民主が私を弾劾訴追するなら、今すぐやればよい。上院で公正な裁判を開き、この国が本来の仕事に戻るために」と書き込んだ。上院でバイデン前副大統領らを証人に招く意向も明らかにした。ウクライナ政府に調査を要請したバイデン氏の息子を巡る疑惑を上院で追及する思惑があるとみられる。

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