道後・老舗旅館で顔認証 キーレスの実証実験

2019/12/5 20:20
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大和屋本店で始まった顔認証の実証実験(5日、松山市)

大和屋本店で始まった顔認証の実証実験(5日、松山市)

道後温泉の老舗旅館「大和屋本店」(松山市)で5日、顔認証を活用した客室のキーレス化の実証実験が始まった。ソフトウエア開発のデジタルピア(同市)と東京のスタートアップが共同で取り組む。鍵の持ち運びや管理の煩わしさをなくし、宿泊客の利便性向上と従業員の負担軽減を図る。温泉旅館での顔認証導入は全国でも珍しいという。

NECの顔認証システムを活用する。デジタルピアの旅館ホテル向け業務ソフトと、鍵システム開発のフォトシンス(東京・港)の入退室管理システムを組み合わせる。客室ドアの設備部分は、玄関ドア大手の日本フネン(徳島県吉野川市)が手掛けた。

宿泊客はチェックイン時にフロントの端末で顔情報を登録する。入室時にはドア横のカメラ前に立つと解錠される。チェックアウトはフロントでの顔認証で済ませられる。

大和屋本店の奥村敏仁社長は「温泉旅館というくつろぎの場所で、顔認証が宿泊客に受け入れられるか試したい」と話す。本格導入は未定とするが、採用した場合のメリットとして、効率化できた労働力を接客にまわすことによる、おもてなしの強化などを挙げる。

実験は2020年2月27日までの1日1室限定。大和屋本店はアンケートへの協力などを条件に、通常より割安な宿泊プランで提供する。

デジタルピアは結果を検証した上で、本格的な事業化を目指す。今後の展開として、顔認証と決済システムを組み合わせることで、旅館内の売店やレストランでキャッシュレス化ができるとする。本実験を足がかりに、道後の他の旅館への展開も見据える。

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