ファーウェイ、米政府と対決姿勢鮮明 制裁巡り提訴

ファーウェイ
アジアBiz
2019/12/5 19:45
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【広州=川上尚志】華為技術(ファーウェイ)が、米政府との対決姿勢を強めている。5日、米通信当局が米企業に対しファーウェイ製品の購入禁止を決めたのは不当とし、米連邦高裁に提訴したと発表した。米政府の制裁に対し、法廷で自社の正当性をアピールする狙い。ただ米政府は今後一段とファーウェイへの圧力を強める可能性もある。同社の経営の先行きの不透明感は晴れない。

米通信当局の提訴を発表したファーウェイの宋柳平・最高法務責任者(5日、深圳)=AP

「ファーウェイは単に中国企業だという理由だけで排除された」。ファーウェイの宋柳平・最高法務責任者は5日、広東省深圳市の本社で会見し、米連邦通信委員会(FCC)を提訴した理由をこう語った。

FCCは11月下旬、米国各地に通信回線を普及させるための補助金を受け取る米企業に対し、ファーウェイなどの製品の購入を禁じる方針を表明した。既設の製品の交換や撤去も求める内容で、2020年にも施行する。これに対しファーウェイは、FCCが方針決定まで同社に反論の機会を与えていないことなどを問題視し、米国の憲法と法律に抵触するとして提訴を決めた。

ファーウェイはもともと米国での事業展開は難航していた。同社幹部は「(米国での売り上げは)全体のなかで無視してもよいほどの規模だ」と話す。スマートフォンの販売はごく一部で、通信機器が主力。ただ、その通信機器もFCCによる排除が現実となれば、米国でのビジネスがほぼ無くなる可能性がある。提訴により、最悪の事態だけは避けたい狙いだ。

米国の制裁に対するファーウェイの提訴は2度目。3月には同社の製品を米政府機関が調達することを禁じる「19年度米国防権限法」が米憲法違反だとして米テキサス州の連邦地裁に提訴した。

ただ米中摩擦が続くなか、米政府は3月以降もファーウェイへの制裁を強めている。揺さぶりをかけながら、中国との交渉を優位に運びたい狙いも透ける。ロイター通信は3日、トランプ米政権が今年に入り、ファーウェイを米国の金融システムから排除する案を検討していたと報じた。同制裁は米ドルでの取引を禁止する内容で、米国の制裁としては最も厳しいものとなる。最終的には見送られたが、再び検討する可能性もあるという。

ファーウェイの経営の安定化は米国次第の面が強い。提訴により対決姿勢が鮮明となり、経営は今後一段と不透明感を増しそうだ。

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