「つながる車」500万台を瞬時に分析 NTTとトヨタ

2019/12/5 14:19
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NTTトヨタ自動車は5日、共同で進めているコネクテッドカー(つながる車)の実証実験について説明会を開いた。コネクテッドカーで得られる膨大なデータを収集・蓄積・分析する基盤技術の確立を目指している。実証では500万台規模の疑似的な車両データを、十数秒のタイムラグで分析結果を車両に通知できたという。2020年度まで実証を進め、標準化をリードしたい考えだ。

コネクテッドカーの実証実験について報告するトヨタ自動車の村田賢一主査(左)とNTTデータの古賀篤第一製造事業部部長(5日、東京・文京)

コネクテッドカーの実証実験について報告するトヨタ自動車の村田賢一主査(左)とNTTデータの古賀篤第一製造事業部部長(5日、東京・文京)

両社は17年にコネクテッドカー分野で共同研究開発を進めると発表した。コネクテッドカーで得られる走行データや周囲の動画像をセンター側で収集・分析。道路上に落下物があった場合、周囲の走行車両に瞬時に通知し安全性を高めるといった技術の確立を目指している。

得られた分析結果を、自動車分野だけでなく、社会課題解決に役立てていく考えだ。「コネクテッドカーは社会のセンサーになる」(トヨタ自動車の村田賢一主査)と意気込む。

技術確立のポイントとなるのが膨大なデータを効率的に処理し、リアルタイムに周囲の車両に通知できるようにすることだ。

現在、一般的なコネクテッドカー1台当たりで扱うデータ転送量は、走行データなど月に数百メガ(メガは100万)バイト程度という。今後、周囲の道路映像などを転送した場合、数~数十ギガ(ギガは10億)バイトに膨れ上がる見込みだ。コネクテッドカーが普及する時代には「合計でエクサ(エクサは100京)バイト級という膨大なデータを処理する必要がある」(村田主査)。効率的な処理基盤の確立が欠かせない。

18年12月に開始した実証実験では、5百万台規模の車両データを分析できる基盤の確立と、落下物を検知した車両が後続車にほぼリアルタイムで情報を通知するといった2点を主に検証した。

前者はシミュレーターを使って疑似的に5百万台相当の車両が生成する走行データを用意し、センター側で問題なく処理できるかどうかを検証した。センター側のサーバーを複数台並列で動作させるなどして「負荷に耐えられることを確認できた」(NTTデータの古賀篤第一製造事業部部長)という。

後者も処理を並列化するなどで、15秒程度のタイムラグで後続車両に通知できるようになった。

19年度は数千万台規模の車両接続や、10秒以下のリアルタイム性実現に向けた実験を進めている。エッジコンピューティング(モノに近い場所でデータ処理する技術)などを活用して「後続車両には7秒程度で通知できる見込み」(古賀部長)と、実用化を見据えた技術の磨き上げを続けている。両社は得られた技術を標準化するなどして、他の自動車メーカーにも開放していく考えだ。

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