埼玉りそな銀行社長 キャッシュレス、中小の導入推進

地域金融
2019/12/5 2:00
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埼玉りそな銀行の池田一義社長は日本経済新聞のインタビューで、中小企業のキャッシュレス決済の普及に注力する考えを示した。小売業者などに決済端末を無償貸与するりそなグループの事業で、大手を中心にこれまで埼玉県内の約100社・3800店舗が導入を決めた。中小企業にも営業を強化して需要を掘り起こし、安定した手数料収入の確保につなげる。

キャッシュレス決済について話す埼玉りそな銀行の池田一義社長

キャッシュレス決済について話す埼玉りそな銀行の池田一義社長

埼玉りそな銀のキャッシュレス決済導入実績は、グループ全体の4割近くを占めるが、池田社長は「中小事業者にはあまり進んでいない」と指摘した。普及に向けて自治体や商工会議所などと連携し、キャッシュレス化の利点や必要性を幅広く訴える考えだ。

利用額に応じて手数料が入るキャッシュレス関連事業は将来性が見込める。預金口座から買い物代金を引き落とすデビットカードも契約が伸びており、2019年4~9月期の利用額は前年同期比6割増の194億円に上った。決済機能が使えるスマホアプリもグループで改善を重ね、利用者を増やしている。

決済端末の無償貸与は18年11月に始めた。クレジットカードから交通系ICカード、QRコード決済まで1台で対応でき、システムもりそなが用意する。キャッシュレス化に必要な企業の初期投資が軽くなるとして、グループで普及に力を入れている。

日銀の超低金利政策が長引き、銀行の収益環境は厳しい状況が続く。同行も貸し出しなどによる資金利益は下落傾向にあり、池田社長は「いまは我慢の時期だ」と強調する。キャッシュレス端末の貸与やアプリ開発などの経費もかさむが「ここで止めると将来のビジネスに影響が出る」と述べ、成長のための投資を継続する考えを示した。

個人向けの手数料収入に関しては、資産承継や資産形成関連で明るい兆しも見えつつある。19年4~9月期は承継関連の新規受託件数が前年同期比52%増の1252件に上ったほか、顧客がまとまった資金を預け投資一任する「ファンドラップ」も残高が1000億円を突破した。投資信託販売は市場の影響もあり伸び悩んだが、池田社長は「高いフィー(手数料)をもらえる商品を無理に売るより信託報酬が毎年少しずつ得られるストック型のビジネスを重視している」と説明する。業務粗利益に占める手数料収入の割合が増えていることを念頭に「ビジネスの方向性は間違っていない」と手応えを示した。

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