長野のフレックスジャパン、シャツ回収でリサイクルシャツ製造 1年後商品化へ

2019/12/4 17:34
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シャツ2枚分のプラスチック副資材をなくすと、500ミリリットルのペットボトル1本分のプラスチックを削減できる

シャツ2枚分のプラスチック副資材をなくすと、500ミリリットルのペットボトル1本分のプラスチックを削減できる

シャツ製造のフレックスジャパン(長野県千曲市)は4日、着古したシャツをリサイクルしてシャツを製造する取り組みを始めたと発表した。自社の店舗に回収ボックスを置き、原料に再生してシャツをつくる。1年後にも商品化を目指す。ペットボトル由来のリサイクルシャツは過去に参入したが、採算性などを理由に撤退した。再参入で環境保全活動を加速する。

東京・立川の店舗で12月から回収ボックスを設置した。立川店も含め、回収ボックスは2020年2月にも県内外に6つある全直営店に拡大していく計画だ。

一連の取り組みは、リサイクル事業の日本環境設計(東京・千代田)が実施する「BRING」だ。BRINGに参加するアパレル店で着古した衣服を回収し、日本環境設計が分別する。着られる服はリユースし、着ることのできない服はポリエステルやウールといった原料に戻す。再生原料は再度アパレルメーカーの工場に運ばれ、新たな商品に生まれ変わる。

衣服をリサイクルしたシャツの製造に向け、12月から東京・立川の直営店に回収ボックスを設置した

衣服をリサイクルしたシャツの製造に向け、12月から東京・立川の直営店に回収ボックスを設置した

BRINGはアパレル大手の良品計画やユナイテッドアローズも参加しており、再生した原料でセーターなどニット素材の商品を製造・販売している。一方、シャツ向けの織物用糸は開発中で、1年後をメドに完成した再生糸を活用してフレックスがシャツに仕立て、販売する計画だ。

フレックスの宮下靖常務取締役は「企業としてSDGs(国連の持続可能な開発目標)に貢献する取り組みは必須になってきている」と語った。

同社も含めシャツ業界は、2000年代初頭にリサイクルしたペットボトルを原料としてシャツの製造に着手したものの、採算面などで折り合わず、撤退した過去がある。フレックスは世界的にSDGsの機運が高まるなか、このほど同業他社に先行してリサイクルシャツへの再挑戦を決めた。

過去のリサイクルシャツは総合スーパー(GMS)などでの販売が中心だったため、低価格帯に設定さぜるをえなかった。一方、BRINGでつくるシャツは中価格帯にする予定で一定の粗利を確保できるようにする。

回収ボックスをきっかけに顧客の買い替え需要も喚起する。宮下常務取締役は「回収ボックスの存在は若い世代を中心に認知が高まっており、店の集客効果になる可能性は高い」と話す。

立川の店舗では12月から商品の販売時にシャツの形状を保つために使用するクリップなどのプラスチック資材を外して顧客に渡す取り組みも始めた。回収したプラスチックは別の商品の副資材として社内リサイクルする。シャツ2枚で、500ミリリットルのペットボトル1本分に相当するプラスチックを削減できるという。

同社は1940年の創業で、国内シャツ市場のシェア25%を占める。19年2月期の売上高は100億円。

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