「停車行為」は危険運転と明文化、法制審に諮問へ

社会・くらし
2019/12/3 21:25
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2017年6月、無理やり停止させられた車の夫婦にトラックが追突し死亡した事故で、移動される車両(神奈川県大井町の東名高速道路)=共同

2017年6月、無理やり停止させられた車の夫婦にトラックが追突し死亡した事故で、移動される車両(神奈川県大井町の東名高速道路)=共同

車で走行中に他人の車の前に割り込み、自分の車を止めるなどの行為について、政府が自動車運転処罰法の危険運転として明確に規制する方向で法改正を検討していることが3日、関係者への取材で分かった。他人の車を強制的に止める行為は重大事故を招く恐れがあるが、現行法には明文規定がなかった。

森雅子法相が近く法制審議会に危険運転の構成要件の見直しを諮問する方向で調整している。政府は法制審からの答申を受け、自動車運転処罰法の改正案を来年の通常国会に提出する方針。

同法は危険運転について、酒や薬物の影響で正常な運転が困難な状態での運転や「通行妨害の目的で重大な危険を生じさせる速度で運転する行為」などと定めている。法定刑の上限は死亡事故で懲役20年、負傷は懲役15年。一方、停車行為は危険運転の類型として法律に明記されていない。

神奈川県大井町で2017年6月、夫婦が死亡した東名高速道路事故では、男(27)が夫婦のワゴン車に妨害行為を繰り返した上、追い越し車線上で車を止めた。ワゴン車は後続のトラックに追突された。

男は危険運転致死傷罪に問われ、一審・横浜地裁は18年12月、停車行為は同罪に当たらないとする一方で、直前の妨害運転などと事故の因果関係を認め、同罪の成立を認定した。

ただ、専門家からは「法律が拡大解釈されかねない」として、停車行為を危険運転として明確に規定するよう法改正を求める声が上がっていた。東名事故の男は一審判決を不服とし控訴。東京高裁で今月6日、判決が言い渡される。

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