ベトナムのビン、小売部門を大幅縮小 コンビニなど

東南アジア
アジアBiz
2019/12/3 18:20
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【ハノイ=大西智也】ベトナム複合企業最大手のビングループは小売事業を大幅に縮小する。3日、スーパーとコンビニエンスストアの運営会社の経営権を現地大手食品メーカーに譲ると発表した。不動産事業が主力のビングループは小売部門が不振で経営の足を引っ張っていた。6月に参入した自動車やスマートフォンなど成長分野に力を入れる。

ビングループはベトナム国内でスーパーとコンビニを2600店舗以上展開する(ハノイ)

ビングループはベトナム最大の民間企業で、50都市でスーパーやコンビニ計2600店舗以上を運営する小売り最大手だ。小売店舗事業会社「ビンコマース」と農業事業会社の2社と、大手食品メーカー、マサングループの小売部門とを統合する。統合新会社への出資比率は非公表だが、マサングループが主導権を持つ。

ビングループは「ビンコムセンター」などの商業施設の開発を担うビンコムリテールの経営権は引き続き握る。ビングループはスーパーやコンビニなどの多店舗化を急速に進めて「赤字が膨らんでおり、売却のタイミング探っていた」(業界筋)とみられている。

ビングループの2018年12月期の売上高は36%増の122兆ドン(約5700億円)、純利益は9%増の6兆ドンだった。不動産事業で利益の大半を稼ぎ出し、小売りや医療、教育分野など幅広い事業を手掛けている。

18年12月にスマホの生産に参入し、19年6月には4000億円規模を投じて自動車工場を建設、ベトナム初の国産ブランド車の生産も始めている。自動車事業では年25万台の生産をめざし電気自動車(EV)の生産も計画している。不振事業の経営権を手放すことで、人材の効率化も狙う。

市場では自動車事業などへの多額の投資を不安視する声もある。格付け大手のフィッチ・レーティングスは18年10月に格付けの方向性を示す「アウトルック」を「安定的」から「弱含み」に引き下げた。ビンはその後十分な投資情報を提供しなくなったもようで、フィッチは今夏にビンの格付けから撤退している。

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