講談の神田松之丞が真打ち昇進 44年ぶり「伯山」襲名

文化往来
2019/12/6 2:00
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2020年2月に真打ちとなり、六代目神田伯山を襲名することを発表した講談師の神田松之丞

2020年2月に真打ちとなり、六代目神田伯山を襲名することを発表した講談師の神田松之丞

今、最もチケットが取れない講談師といわれる人気者の神田松之丞が、2020年2月に真打ちに昇進し、六代目神田伯山(はくざん)を襲名すると発表した。2月11~20日の新宿末広亭(東京・新宿)を皮切りに、各地で襲名披露が行われる。

松之丞は1983年生まれ。2007年に神田松鯉に入門した。12年に二ツ目昇進。2年前に始めたラジオ番組などをきっかけに人気に火が付いた。今年は「1年で高座が700席を超えた」という多忙ぶりだ。軍記物など長い物語を語る講談は久しく集客に苦しんできたが、松之丞の人気に引っ張られて活気を取り戻しつある。

伯山は、神田派の祖ともいえる大名跡で、松之丞の襲名で44年ぶりに復活する。松之丞は「僕にとっては神様のような名前。でも知らない方も多いでしょうから、宣伝部長のつもりで伯山のすごさを伝えていきたい」と語る。全国に散逸した伯山の資料も集めたいという。

松鯉は、松之丞について「一緒に学校での公演に行ったら、小学生が高座に夢中になって大笑いしていた。自分としてはそういう教え方をしたつもりはないのに。世間でいう、天才的なところがあるのじゃないかと思った」という。対して松之丞は「僕自身は師匠のようなかっちりして重厚な講談が好きだけれど、今の僕は、いろいろな人に聞いていただく講談をやっている。講談の常連の方は嫌かもしれない」と冷静に分析する。

落語芸術協会に所属し、講談師だけの舞台ではなく、寄席でもまれて育ってきたことも特徴だ。落語芸術協会の会長、春風亭昇太は「松之丞さんはバラエティー番組でのトークもいけるし、新しいお客さんをつかめる人。これから講談界全体を引っ張っていってもらいたい」と期待する。

(瀬崎久見子)

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