大容量手術データを5Gで通信 広島大とドコモが実証

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ヘルスケア
2019/12/3 13:55
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広島大学とNTTドコモは大容量の手術データを次世代通信規格「5G」を介してリアルタイムにやり取りする実証実験に成功したと発表した。5Gで治療室と遠隔地を接続し、高精細画像など大容量データの双方向の通信を検証した。緊急脳外科手術など熟練医が不在の場合の遠隔高度医療に道を開くことが期待される。医師不足など地域医療の課題解決につなげたい考え。

5Gで治療室と遠隔地にある医局を接続。遠隔で詳細な手術の様子や患者のデータをリアルタイムで確認できる(NTTドコモ中国支社)

実証実験ではあらゆるモノをネットにつなげる「IoT」技術を活用したスマート治療室「SCOT(スコット)」を活用した。広島大内のスコットとドコモ中国支社(広島市)に設置した医局を5Gで接続した。脳外科手術を担当する執刀医が参加し、手元の4K画像や磁気共鳴画像装置(MRI)の画像など詳細な情報をリアルタイムで遠隔で通信できることを確認した。実証実験の技術が実用化すれば、執刀医は遠隔地にいる熟練医からアドバイスなどの手術支援を受けられる。

広島大学がスコットを提供し、NTTドコモが5Gネットワークを構築。スコットの開発を主導した東京女子医科大学が遠隔手術支援のノウハウを提供し、医療機関向けソフトウエアを手がけるオペパーク(東京・新宿)が医療機器の通信接続を担当した。

5Gを活用した遠隔医療支援は脳外科などの高度医療での活用を想定する。交通事故などで脳外科の緊急手術が必要な場合に、専門医が不在でも熟練医が遠隔で手術を支援できるようにする。

高度医療を専門とする熟練医は数が少なく、緊急の手術では対応できる件数が限られるという。実証実験を通じて、医師の偏在を解消し医療水準の標準化につなげる狙いだ。広島大学とドコモは2020年春をメドに、広島大学を5Gエリア化し遠隔医療支援の実用化を目指す。

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