京阪HD、四条河原町に新施設 健康志向に照準

小売り・外食
関西
2019/12/2 19:00
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販売するオーガニックの食品や化粧品については製造小売りに乗り出す

販売するオーガニックの食品や化粧品については製造小売りに乗り出す

京阪ホールディングス(HD)は9日、京都市の四条河原町に新商業施設「グッドネイチャーステーション」を開業する。京阪HDは成長著しい観光市場を取り込もうとここ数年、京都駅周辺に投資を集中してきた。市随一の繁華街である四条河原町でもグループ一丸で需要を取り込む。

開業を前に2日、京阪HDが報道陣に施設内部を公開した。加藤好文会長は「世界的に有名なこの河原町の一等地から世界に発信していきたい」と語り、旗艦店となる京都店の動向をみて東京や欧米などへの出店を検討する方針を示した。

四条河原町に9日開業する複合商業施設「グッドネイチャーステーション」(2日、京都市下京区)

四条河原町に9日開業する複合商業施設「グッドネイチャーステーション」(2日、京都市下京区)

地上9階建ての複合商業施設で、延べ床面積は2万7600平方メートル。健康志向やオーガニック志向の強い女性客やファミリー層を対象にした新業態店で、販売するオーガニックの食品や化粧品については製造小売り(SPA)にも乗り出す。

ゆったりとした空間取りで内装にも天然木などを採用し、高級路線を明確にした。1~3階は有機栽培の食材を扱うマーケットやレストラン、コスメブランドの販売店やスイーツ専門店などを設ける。3階で北隣の高島屋京都店と接続する。

上層階にはホテルを設ける

上層階にはホテルを設ける

4~9階は国内外からの観光客向けのホテルを設ける。内装に生体リズムに合わせて照度などが変化する照明を採用し、心地よさを重視。客室数は141室で、1人当たりの宿泊料金は平均2万円台とした。

京阪HDは2026年度までの長期経営戦略で主軸の3方針の1つとして「観光共創」を掲げ、グループ一丸で京阪電鉄の沿線にあたる京都での観光需要の取り込みに取り組んできた。

すでに保有不動産などを活用して投資を集中しているのが東海道新幹線が発着し京都の出入り口となる京都駅周辺だ。1月には富裕層向けの高級ホテル「ザ・サウザンド・キョウト」を開業。京都タワーの下層階には17年春、商業施設「京都タワーサンド」が開業し、従来の修学旅行生向けのお土産物店を一新した。

京都駅周辺の投資が一段落した今、次の狙いは四条河原町だ。一帯は京阪電鉄のほか、阪急電鉄や地下鉄烏丸線の基幹駅が集中する市内随一の繁華街。祇園や東山の観光地もほど近い。訪日外国人客だけでなく地元顧客も取り込める優良地だ。京阪電鉄による大阪からの集客も見込む。

四条河原町は大丸や高島屋、藤井大丸、京都BALなど商業施設が林立する激戦区。京都マルイが来年5月に退店するなど競争環境は激しい。今後も厳しい生き残り競争が予想されるなか、新たに明確なコンセプトを打ち出した「グッドネイチャーステーション」の集客力に注目が集まる。

(山本紗世)

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