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多胎児持つ親、育児・家事「支援を」7割 民間調べ

(更新)
双子の女児を育てながら「自殺も考えた」と訴える角田なおみさん(11月、東京都内)

双子や三つ子といった多胎児を持つ親の約7割が、家事や育児の手が足りず支援が必要と感じていることが、民間団体によるアンケート調査で分かった。気持ちがふさぎ込むなどした経験を持つ人も9割に達した。調査した団体は「行政などによる支援の拡充が必要」と訴えている。

調査は育児支援のNPO法人、フローレンス(東京・千代田)などが9~10月に実施。多胎児を育てる1591世帯から回答を得た。

育児中につらいと感じることを複数回答で尋ねたところ、「睡眠不足・体調不良」と「自分の時間が取れない」との回答が、いずれも77%だった。「外出・移動が困難」との回答も89%に上った。「気持ちがふさぎ込んだり、子どもにネガティブな感情を持ったりしたことがある」と答えた人は93%だった。

多胎育児家庭にどんな支援があれば気持ちが和らぐか聞いたところ、最も多かったのは「家事育児の人手」で68%だった。「金銭的援助」が57%、「子を預ける場所」が52%だった。

アンケートでは支援を求める具体的な声が相次いだ。0歳の双子を育てるある家庭からは、1日にオムツ替えが28回、授乳が18回あり「自分のための時間どころか、食事やトイレ、風呂の時間もままならない」との声が出た。

アンケートに参加した東京都の角田なおみさん(39)は3歳の双子を抱え「保育園の入園が決まるまでの1年間は、自殺も考えるほど追い詰められていた」と語った。

多胎分娩の割合は2017年で1.04%。多胎妊娠しやすい不妊治療の普及などを背景に、1995年と比べて0.14ポイント上昇した。

一方で支援体制は限定的だ。フローレンスによると、保育園の入園の基準となる「保育を必要とする理由」に、多胎育児中であることは含まれていない。多胎育児への公的支援を手掛ける自治体も、タクシー利用費の補助制度がある東京都荒川区など一部にとどまるという。

フローレンスは親が外出せずに済む居宅訪問型の一時預かりサービスの制度拡大や、ベビーシッター利用時の補助などが必要と指摘。多胎出産が見込まれる場合には妊娠中から行政が情報を把握し、必要な対応をとることも求めた。

愛知県豊田市では18年1月に、三つ子の母親が生後11カ月の次男を虐待死させる事件が発生した。フローレンスの駒崎弘樹代表は「多胎児への虐待事件があると、次は私かもしれないと思う人も多い。早急な支援が必要だ」と訴えている。

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