製造業、国内外で逆風 米中貿易戦争・新車販売減

2019/12/2 20:00
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日本の製造業に逆風が強まっている。財務省が2日発表した7~9月期の法人企業統計によると、製造業は売上高が前年同期比1.5%減と2四半期続けて減収で、経常利益は15.1%減と5四半期連続の減益となった。米中貿易戦争が響いて外需が縮み、自動車や工作機械などの主力業種がさえない。足元では国内の新車販売が落ち込み、内外需で不安が募る。

7~9月期の売上高は全産業(金融・保険業を除く)で前年同期より2.6%減り、3年ぶりの前年割れとなった。10月に消費税率が上がる前の駆け込み需要が一定程度はあったが、それ以上に企業の収益環境が悪化しているもようだ。

とりわけ苦しいのが製造業だ。経常利益は4~6月期から2四半期続けて2桁の減少率だった。自動車を含む輸送用機械(19.2%減)、生産用機械(28.5%減)が落ち込んだ影響が大きい。中国経済の減速が響いている上に、自動車は自動運転や電動化に対応するための研究開発費が膨らんだ。前年に比べると円高で、為替差損も出た。

自動車は部品産業などの裾野が広い。このまま減速すると、景気の重荷になりかねない。

一方で企業マインドを映す設備投資は高い水準を保った。7~9月の法人企業統計で設備投資は全産業で7.1%増と12四半期連続のプラスだ。製造業も6.4%増と、2四半期ぶりに前年を上回った。

複数の民間調査機関は法人企業統計の結果を受け、12月9日公表の7~9月期の実質国内総生産(GDP)改定値が上方修正されるとの予測を公表した。11月の速報値に比べると、設備投資が上振れするとの見方が強まったためだ。

ただ、速報段階で年率換算の前期比で0.2%だった実質成長率が大きく上方修正されるとの見方はそれほどない。増税前に駆け込み需要があったことを踏まえると、弱い成長であったことには変わりはない。

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