中国スマホOPPO、「自撮り大好き」東南アで大人気

日経産業新聞
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2019/12/3 2:00
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NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

世界全体では市場が飽和してきた感があるスマホ。米IDCの調査によると、2018年の世界出荷台数は前年比4.1%減の14億400万台だが、東南アジアなど新興国では本格普及期のまっただ中。いくつかの国では中国のOPPO(オッポ)がシェアを急拡大させている。

ベトナムではカメラ機能が良く、手ごろなスマホが人気(ハノイのモバイルワールド)

ベトナムではカメラ機能が良く、手ごろなスマホが人気(ハノイのモバイルワールド)

英ユーロモニターインターナショナルの調査を基に19年(見通し)と14年のOPPOのシェアを比較したところ、タイは4.8倍、インドネシアは4.7倍、ベトナムは2.9倍に増えた。中国、インド、日本、東南アジア6カ国で、19年のOPPOのシェアが最も大きいのはベトナムの23.6%で、同国で圧倒的なブランド力を誇る首位の韓国サムスン電子(25.5%)の背中も見えてきた。

ハノイ中心部、レ・ズアン通りの大手スマホ販売店「モバイルワールド」ではOPPO製品が店頭の目立つ位置に置かれていた。店員によると、OPPOの一番の売れ筋は「F11」。10月中旬時点の価格は約730万ドン(約3万4000円)とアップルやサムスンの主要製品に比べ2、3割は安い。カメラ性能が優れているとされ、店頭では試し撮りをしながら製品を選ぶ人が多い。

OPPOのスマホを愛用する元教師の女性、グエン・ゴック・ランさん(55)は「他のスマホよりもきれいな写真が撮れる。価格はiPhoneなどに比べ安く、操作も簡単だ」と話す。

iPhone(アップル)のシェアが19年で54.2%と高い日本などと違い、東南アジアではアップルのシェアは小さい。インドネシアでは2.5%、フィリピンでも2.4%にすぎない。南部を中心に親米で米国製品が好きな人が多いベトナムも、14年の19.2%から19年には9.9%に急減している。中間所得層が増えてきたとはいえ、東南アジアの多くの人にはiPhoneはまだ高いようだ。

OPPOのシェアの急拡大は写真が大きく関係していそうだ。ベトナム、インドネシア、タイはいずれもSNS(交流サイト)、自撮りが大好きで、スマホのカメラの使用頻度が高い。待ち受け画面に自分自身の写真を設定していたら、日本ならナルシシストと言われそうだが、タイやインドネシアでは当たり前。他人の目を気にすることなく、"奇跡の1枚"を求めて撮りまくる。

独調査会社スタティスタによると、インドネシアの7月時点のフェイスブックの利用者数は1億3000万人と米印に次いで世界3位、ベトナムは5800万人と同7位、タイは4600万人と同8位。ベトナムでは地場の「ザロ」、タイでは日本の「LINE」など対話アプリも盛んで、頻繁に写真を送り合う。

ベトナムではSNSで知らない人にも友達申請を送り、数千人単位で友達がいる人が多い。「いいね」がもらえるきれいな写真を撮れるかどうかはスマホの生命線で、そこに割安感が加われば消費者の支持が得られる。

小米(シャオミ)、華為技術(ファーウェイ)など他の中国勢も人気が高まっているほか、ベトナムではビングループなど地場企業もスマホを発売した。競争激化は必至で、OPPOの快進撃もいつまで続くか、先行きは不透明だ。

(企業報道部次長 富山篤)

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