日印、初の外務・防衛閣僚会議 安保協力深化をめざす

政治
南西ア・オセアニア
2019/11/30 20:59 (2019/11/30 23:21更新)
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日印2+2(19年11月30日、ニューデリー)=代表撮影

日印2+2(19年11月30日、ニューデリー)=代表撮影

【ニューデリー=佐堀万梨映】日印両政府は30日、初の外務・防衛担当閣僚会議(2プラス2)をインドのニューデリーで開いた。日本で戦闘機の共同訓練を実施する方針などを盛り込んだ共同声明を採択した。弾薬などの防衛物資や役務に関する物品役務相互提供協定(ACSA)の早期締結も確認した。中国の海洋進出をにらみ、両国の安全保障協力の深化をはかる。

会議の冒頭、茂木敏充外相は「自由で開かれたインド太平洋の維持強化に向け、安全保障、防衛両面でインドとの協力を一層具体化させていきたい」と述べた。河野太郎防衛相は2プラス2に関し「安全保障面での日印関係の重要性の高まりを象徴する」と語った。

インドのシン国防相は「日本はインドにとって最も親しいパートナー国のひとつだ。安保協力は2国間関係の重要な柱になっている」と述べた。

2プラス2の共同声明は「自由で、開かれ、包摂的で、法の支配に基づいたインド太平洋」とのビジョンを日印が共有することを確かめた。東南アジア諸国連合(ASEAN)は6月に「インド太平洋に関するASEANアウトルック」を採択しており、日印はASEANも含めた連携の相乗効果へ期待を表明した。

日印は両国関係を「特別戦略的グローバル・パートナーシップ」と位置付けている。日本がインドとの安保協力の戦略的深化をはかる狙いは、中国の海洋進出へのけん制やインド洋周辺地域に関する情報共有にある。

インドは日本と中東を結ぶ海上交通路に位置し、東南アジアや中東、東アフリカと歴史的な関係が深い。日印は中国が広域経済圏構想「一帯一路」のもとで南アジアやインド洋周辺への影響力を強めていることへの警戒感を共有している。防衛協力を進めることで、日本にとってインドは英国やオーストラリアに続いて「準同盟国」と呼べる存在になりつつある。

日印両国は今後も閣僚級の2プラス2を継続して開く方向だ。次回の閣僚級協議を東京で開くことを確認した。日本が閣僚級の2プラス2を開くのはインドが7カ国目で、インドにとっては米国に続き日本が2カ国目だ。閣僚レベルで外交・安保政策を緊密に共有しやすい体制を築く。

自衛隊とインド軍が物資や役務を融通し合うACSAは年内の大筋合意をめざす。ACSAが締結されれば弾薬や燃料などの物資や輸送などの役務を円滑に相互提供できるようになり、防衛協力がしやすくなる。実現すれば日本にとって米国、英国、フランス、カナダ、豪州に続く6番目の締結国となる。

戦闘機訓練は日本での実施を調整する。日本が戦闘機訓練を共同で行うのは米英豪に続き4カ国目となる。自衛隊とインド軍は近年、積極的に共同訓練を開いており、今後も定期的な実施や拡充に取り組む考えだ。

陸上無人車両やロボット工学分野での共同研究の進展を歓迎することも確認した。インドによるインド洋の船舶情報を収集する拠点の設置を歓迎し、昨年の海上自衛隊とインド軍の取り決めに基づいて情報交換が始まったことを評価した。

日印だけでなく日米印や日米豪印という多国間の枠組みでの協力でも一致した。9月には国連総会にあわせて日米豪印の外相会談を開いている。

2プラス2に先立ち茂木外相と河野防衛相は30日、インドのモディ首相とニューデリーで会った。モディ氏は2プラス2の初開催について「インド太平洋地域に対して建設的なメッセージを送ることができるだろう」と述べた。12月中旬に予定する安倍晋三首相のインド訪問に2プラス2の成果を生かすことへの期待も示した。

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