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スリランカ新大統領、初外遊でインドと友好演出

【ムンバイ=早川麗】スリランカのラジャパクサ大統領は29日、隣国のインドを訪れてモディ首相と初めて会談した。18日に就任したラジャパクサ氏は中国との関係を強めるとの見方が多い。こうしたなかで中国と領有権問題などを抱えて新政権の出方を警戒するインドを初の外遊先に選び、まずは「友好」を演出した。

スリランカのラジャパクサ大統領(左)はインドを訪問し、モディ首相と会談した(29日、ニューデリー)=ロイター

首脳会談でインドはスリランカの経済発展に4億ドル(約440億円)、テロ対策に5000万ドルの与信枠を設けるなど支援を表明した。

モディ首相は共同記者会見で「我々は『近隣諸国優先外交』に基づき、スリランカとの関係を重視したい」と強調した。ラジャパクサ氏も「大統領選後に最初に招待してくれたのはモディ首相で、とてもうれしかった」と笑顔で応じ、友好ムードを前面に出した。

スリランカでは4月に連続爆破テロが発生し、日本人を含む250人以上が犠牲になった。国内の安全強化や、打撃を受けた経済の立て直しは喫緊の課題だ。モディ氏は早速、与信枠の設定によって同国を支援することを約束した。

インドは積極的に新大統領との関係強化に動いてきた。モディ氏は大統領選の公式結果が出る前にラジャパクサ氏に電話で当選の祝意を伝え、早期の訪印を促した。正式に大統領に就任した後の19日には、ジャイシャンカル外相をスリランカに送ってラジャパクサ氏と面会した。

インドがスリランカを重視する背景には中国の存在がある。スリランカは海上交通の要衝にあり、中国が主導する広域経済圏構想「一帯一路」とも重なる。中国はスリランカに巨額の資金を投じて港湾や空港を整備してきた。この動きに対してインドや「自由で開かれたインド太平洋」構想を提唱する日米は、警戒感を強めている。

スリランカでは新大統領の実兄で、大統領時代に中国への傾斜を鮮明にしたマヒンダ・ラジャパクサ氏が首相に就いた。インドや日米はラジャパクサ兄弟による政権が親中路線に一段と傾く懸念を拭いきれない。新大統領はバランス外交を展開する意向を示しており、最初の外遊先にインドを選んだのは懸念を和らげる意図もありそうだ。

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