スマホ各社、高価格帯で競う カメラ機能など技術訴求

日経産業新聞
コラム(ビジネス)
エレクトロニクス
2019/12/2 2:00
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NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

スマートフォンメーカーが相次いで高価格帯の製品を打ち出している。ソニーは約15万円のスマホを10月25日発売した。韓国のサムスン電子や米グーグルも機能を充実させた高価格帯のスマホを今秋に投入した。カメラ機能など限られたスマホの競争分野で各社が差異化を図る。高価格製品でブランド価値や技術をアピールしていく狙いだ。

米グーグルが発売した「Google Pixel 4」。離れた場所からも高画質な写真の撮影を可能にした

米グーグルが発売した「Google Pixel 4」。離れた場所からも高画質な写真の撮影を可能にした

ソニーが投入したのは「Xperia 1 Professional Edition」。価格は税別14万3000円だ。映像制作者向けに独自開発の画像処理や4Kの有機ELディスプレーで高精細な映像を実現した。動画投稿サイト「ユーチューブ」などの普及で動画を制作する人が増えているのを背景に、映像制作に特化した機能を充実させた。有線LAN接続にも対応しモバイル「eスポーツ」などを安定したネットワークで利用できる。

サムスンが発表した折りたたみスマホ「ギャラクシーフォールド」の価格は24万円台。有機ELパネルを搭載。折りたたんだ状態で一般的なスマホとしても利用可能だ。開くと約7.3インチの大画面になり同時に3つのアプリケーションを利用できる。タブレット端末のようにして動画の閲覧もできる。

米アップルは超広角カメラや望遠カメラなど3眼カメラを採用した「iPhone 11 Pro」を発売した。価格は10万円台から。「ナイトモード」や「ポートレートモード」などカメラを生かした機能も搭載し、さらに高精細な写真や動画の撮影を可能にする。iPhoneが3眼カメラを搭載したことでスマホカメラの複眼化はさらに進む見通しだ。

グーグルがハイエンド機種として今秋発表した「ピクセル4」の価格は税込み8万9980円からだ。小型のレーダーを内蔵しスマホ本体に触れず手をかざすだけで操作ができる。背面には望遠レンズを含む2つのカメラレンズを搭載。明暗の調整が難しい夕焼けなどを背景にした写真でもバランスよく撮影できる「デュアル露出補正」などの機能を採用した。

独調査会社のGfKによると、18年の世界のスマホ販売台数は前年比3%減の14億4000万台だが、販売金額は前年比5%増の5220億ドル(約56兆円)だった。高価格帯のスマホがが市場をけん引している。ITジャーナリストの石川温氏はスマホメーカーの開発について「メーカーはハイエンドで企業の価値や技術をアピールし、低価格帯で数を稼いでいる」と二極化の方向性にあるという。高価格製品の開発でカメラなど数少ない競争ポイントを各社が競う。高価格製品でどれだけ訴求できるかが鍵となる。

(企業報道部 井原敏宏、河端里咲)

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