サル由来ウイルスに初感染 鹿児島、拡大の恐れなし

九州・沖縄
2019/11/28 16:50 (2019/11/28 20:43更新)
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鹿児島市は28日、市内にある医薬品開発受託・研究会社「新日本科学」の動物実験施設で、技術員1人がサル由来のBウイルスに感染したと発表した。感染事例は世界でも50例程度で、国内での確認は初めて。サルとの直接接触などで感染するとされ、空気感染はなく、拡大の恐れはないとしている。

新日本科学の鹿児島本店(28日午後、鹿児島市)

市などによると、技術員は今年2月に頭痛や発熱で医療機関を受診。脳炎の症状が長引いたため、8月末に鹿児島大病院に入院し、検査の結果、11月に感染が確認された。重症の場合、神経障害などの後遺症があるが、新日本科学はプライバシーを理由に症状を明らかにせず「容体は安定している」とだけ説明した。

同社によると、技術員は薬に使う化合物の安全性をサルなどで実験する施設「安全性研究所」で感染。防護服を着て作業していたが、何らかの形でサルの尿や唾液などに触れ、感染した可能性があるという。かまれたり、引っかかれたりしたことはなかった。

研究所では、アカゲザルとカニクイザルの2種類を飼育。市によると、市と厚生労働省、国立感染症研究所が11月21、22両日に立ち入り調査したが、管理に問題はなかったという。

同社は防護服の機能を強化するなどして感染症対策を進めており「さらなる厳重な管理体制を敷き、再発防止に全力を尽くす」としている。

国立感染症研究所ウイルス第1部の西條政幸部長は「日本で発症が確認されたことで、サルと日常的に接する研究者や動物園の職員らはより予防策に気をつける必要がある」と語った。

〔共同〕

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