防衛装備品で国内初の見本市 最新技術をアピール

日経産業新聞
2019/11/29 2:00
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NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

国内初の防衛装備品見本市「DSEI JAPAN」が18日~20日、千葉市の幕張メッセで開催された。三菱重工業川崎重工業をはじめとした国内外メーカー100社以上が、最新鋭の自動化技術を活用した防衛関連機器などを展示した。日本政府は2014年に武器の輸出を認める「防衛装備移転三原則」を閣議決定したが、目立った案件はない。最新技術をアピールし商機を見いだす。

千葉市の幕張メッセで開かれた防衛装備品見本市「DSEI JAPAN」

千葉市の幕張メッセで開かれた防衛装備品見本市「DSEI JAPAN」

展示会は隔年で英国ロンドンで開催されているものが日本で開催された。日本で初めての総合防衛・セキュリティー関連の展示会となった。日本の防衛省や防衛装備庁、外務省、経済産業省が支援している。

川崎重工業は航空では自社開発を進める無人機向けエンジン「KJ100」の模型を展示した。従来のエンジンより出力を10倍にしており、2015年から実証を進めている。実機体での採用はこれからだが「ベースとなる形は決まった」と担当者は語る。

海外へ積極的に売り込みをはかるP1哨戒機、C2輸送機の模型も展示した。P1哨戒機は飛行する高度の自由度が大きい点、C2輸送機は搭載量が大きい点が特徴だ。

自律型無人潜水機(AUV)の模型も展示。海底ケーブルの検査などの民生向けが主だが、長時間の自律作業が可能なことや充電、通信技術の高さをアピールすることで「潜水艦にも通用する技術力をアピールしたい」(担当者)とする。

三菱重工業は大型装甲車のコンセプトモデルを展示した。戦車のべースになっているほか、海外での緊急時の人員輸送・救命などに活用できることをアピールした。また、ヘリコプター型の無人機やAUVを使った監視システムも展示。担当者は「海上保安庁や自治体向けにも引き合いがある」と語った。

NECは自律運転型車両を展示。車体を外部から調達し、自動運転システムなどを開発する。車体からアームが出て危険物の確認などをする用途を想定する。担当者は「全地球測位システム(GPS)が使えない状況や道路が破壊されている状況でも動かすことを想定すると、非常に高い技術が必要になってくる」と語る。

三菱電機は準天頂衛星「みちびき」の模型や、ドローンでの攻撃に備えて探知システムを展示した。ドローンでは本体と操作者を探知して電波を妨害し、操作できなくする。今後防衛向けへの提案を強化していきたい考えだ。

会場は制服を着た各国の政府関係者も訪れるなど通常の展示会と異なる雰囲気を漂わせていた。今回出展した中小企業の担当者は「自社技術を防衛関係者にも知ってもらいたいと思って出展した。訪れる人の2~3割は海外からの顧客で、興味は持ってもらえている」と語る。

別のメーカー担当者からは「海外の大手メーカーの担当者とも話すことができ、良い機会だった。ただ、実際の商談となるとまだまだ」といった感想も聞かれた。

(企業報道部 福本裕貴)

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