新幹線3人殺傷事件で初公判 23歳男、起訴内容認める

2019/11/28 11:06 (2019/11/28 12:56更新)
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東海道新幹線で2018年6月、乗客の男女3人が殺傷された事件で、殺人や殺人未遂の罪に問われた無職、小島一朗被告(23)の裁判員裁判の初公判が28日、横浜地裁小田原支部(佐脇有紀裁判長)であった。同被告は「殺すつもりでやりました」と起訴内容を認めた。論告求刑公判は12月9日、判決は同18日に言い渡される予定。

東海道新幹線で乗客の男女3人が殺傷された事件の初公判で、傍聴券を求めて並ぶ人たち(28日午前、横浜地裁小田原支部)=共同

事件は週末の夜、東京から大阪方面に向かう「のぞみ265号」で突然起きた。走行中の車両という「閉鎖空間」で無差別に乗客を襲った事件の衝撃は大きく、2020年東京五輪・パラリンピックを控え、JR各社は新幹線の安全対策の見直しを求められている。

冒頭陳述で検察側は成育環境などを説明し「刑務所に入りたいと考え、新幹線で無差別殺傷事件を起こした」と指摘した。被告は両親との関係が良好ではなく、就職先もストレスを理由に退職し愛知県岡崎市で祖母と同居を始めた。「旅に出たい」と17年12月に祖母宅を出た後は、長野県内の公園などで寝泊まりするようになったという。

検察側は、被告はいつしか「自分は社会内でひとりで生きていることが難しく、刑務所に入りたい」と考えるようになり、祖母からの帰宅を促す電話を誤解して犯行を決意したと指摘した。

短く刈った髪形で眼鏡をかけた被告は、上下グレーのスエットを着てしっかりとした足取りで法廷に現れた。よく通る声で「なたとナイフを持って殺しきりました」などと発言した。

起訴状によると、被告は18年6月9日午後9時45分ごろ、新横浜―小田原間を走行中の265号(16両編成)の12号車で、両隣の席にいた20代の女性2人をなたで襲って重傷を負わせた。さらに制止しようとした兵庫県尼崎市の会社員、梅田耕太郎さん(当時38)の首や太ももを切り付け殺害したとしている。

捜査関係者によると、被告は車掌の説得を無視し、梅田さんに馬乗りになってなたを振り下ろし続け、約70カ所を切り付けたとされる。18年7月からの4カ月間の鑑定留置を経て、横浜地検小田原支部は同年11月、刑事責任能力に影響はないと判断して起訴した。

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