追加緩和「積極的に動く段階でない」日銀・桜井委員

2019/11/27 18:06
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日銀の桜井真審議委員は27日、神戸市での記者会見で追加緩和の可能性を問われ「積極的に動く必要があるかといえば、まだその段階ではない」と語った。世界経済の下振れリスクには警戒感を示したものの、設備投資の拡大が続くなど「内需は予想以上に強い」と指摘した。外需の落ち込みが内需に及ぶかが焦点として「それを見極めるまで政策として動くのは早すぎる」との認識を示した。

日銀は10月末の金融政策決定会合で、政策金利の先行き指針(フォワードガイダンス)を利下げ含みの文言に改めた。景気や物価の情勢次第で追加緩和に踏み切る構えを強調しているが、桜井氏は「現在の景気認識においては拙速に動く必要はない」と述べた。

政府は大規模災害への対応や景気の下支えを狙った経済対策を取りまとめており、与党内では大規模な財政出動を求める声が強まっている。市場では日銀も追加緩和で足並みをそろえるポリシーミックス(政策協調)への関心も高まっているが、桜井氏は「日銀は金融緩和をずっと続けている」と指摘。そのうえで「すべての局面で財政と金融が同じ方向に動く必要はない」と語った。

国際通貨基金(IMF)は25日に公表した日本経済に関する報告書で、日銀の2%の物価上昇目標に幅を持たせることを提案した。達成までに距離がある2%に固執しないほうが、金融政策の柔軟性が高まるとの考えが背景にある。ただ、桜井氏は「我々はあくまで2%の目標に向けて、時間をかけてでも持っていく」と語り、目標の見直しには慎重な姿勢を示した。

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