岩手の地熱ハウス栽培、3.5億円調達 バジル通年出荷へ

東北
2019/11/27 14:00
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地熱とあらゆるモノがネットにつながるIoTを活用し、バジルの全自動水耕栽培の技術開発に取り組む八幡平スマートファーム(岩手県八幡平市)は27日、日本政策金融公庫など3機関の協調融資や出資で計3億5700万円を調達した。同市内の農業団地に地熱温水ハウス12棟を建設。2020年春から通年出荷し大手スーパー向けなどに年50トンの生産をめざす。

地熱による温水とIoTを活用したバジルの水耕栽培の実証実験に取り組んでいる(岩手県八幡平市)

縦型水耕栽培設備でバジルを生産する実証実験を進めている(岩手県八幡平市)

地熱による温水とIoTを活用した水耕栽培でバジルの通年出荷をめざす(岩手県八幡平市内の実証ハウス)

調達した資金のうち、日本政策金融公庫盛岡支店が経営者の能力などを評価して経営展開を積極的に支援する「事業性評価融資」を適用して2億5200万円を、岩手銀行が5500万円をそれぞれ融資。いわぎん事業創造キャピタルが5000万円を出資した。

八幡平スマートファームは調達した資金を、現在は使われていない高石野地区の農業団地(約2ヘクタール)で計画している地熱温水ハウス12棟の建設などに充てる。ハウスは松川地熱発電所で発生する温水を暖房に利用し、気温がマイナス15度以下となる冬場でも室温を20度前後に保てるという。

同社はIoTを活用したクラウド制御システムの開発を手掛けるモビマス(東京・新宿)の関連企業。建設費を含めてハウス1棟当たり3000万円を投じて縦型水耕栽培設備を導入し、4G回線によるIoT制御で室内の温度や湿度、施肥などをスマートフォンやパソコンを使って全自動で管理する。

12月以降段階的にハウスが完成し、20年3月から大手スーパーや食品メーカー向けにバジルを出荷する。2週間で出荷できる独自の栽培技術を活用して毎日収穫し、初年度は50トンを生産。3年後をめどにハウスを50棟規模に増やすとともに生産も200トン台まで拡大し、約3億円の売り上げを目指す。

兒玉(こだま)則浩社長は「高石野地区は約40年前、花き栽培用に温水ハウスが50棟設置された団地だが、後継者不足などで使われなくなった。今後、増産にあわせて雇用を拡大するなどして地域活性化につなげていきたい」と話している。

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