メディアテックが5G半導体 クアルコムに対抗
製造はTSMC、対サムスンの試金石に

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アジアBiz
2019/11/26 18:31
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【台北=伊原健作】台湾の半導体設計・開発大手、聯発科技(メディアテック)は26日、次世代通信規格「5G」に対応したスマートフォン向け半導体を2020年初めに市場に投入すると発表した。中国顧客の需要を取り込み最大手の米クアルコムに対抗する。製造は受託生産世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が担い、同社と韓国サムスン電子の競争の行方を占う試金石にもなりそうだ。

メディアテックの蔡力行CEOは「5G向けで絶対に遅れない」と強調(26日、台北)

「5Gでは絶対にライバルに後れは取らない」。26日午後、台北市内で開いた発表会でメディアテックの蔡力行・最高経営責任者(CEO)が述べた。5Gスマホの頭脳となる新製品「天●(たまへんに幾)1000」は回路線幅を7ナノ(ナノは10億分の1)メートルまで微細化する先端技術を活用し、通信や人工知能(AI)の演算処理で世界最速を実現したと強調した。

蔡氏は「中国市場を手始めに欧米などにも展開する」と話した。20年1月にも新製品を搭載するスマホが発売されるという。まず中国勢が採用する見込みで、イベントには小米(シャオミ)やOPPO(オッポ)、vivo(ビボ)などの幹部がメッセージを寄せた。

メディアテックは中国の新興勢にスマホそのものの設計を指南しつつ自社製品を売り込む手法を確立した。格安スマホの普及をけん引して成長したが、15年ごろからクアルコムなどの攻勢を受ける。5Gスマホ向けでは華為技術(ファーウェイ)傘下の海思半導体(ハイシリコン)の台頭も懸念され、高性能品で真っ向から対決する。

製造を担うTSMCの何麗梅・副総経理(副社長)も出席し「非常に競争力のある5G半導体ができた」と強調した。クアルコムは5Gスマホ向けの半導体製造の一部をサムスンに委託するが、良品率の向上に苦戦しているともいわれている。メディアテックが巻き返せれば、サムスンに対するTSMCの優位性が強まる可能性がある。

メディアテックは前日に米インテルと提携するとも発表した。インテルはノートパソコンのCPU(中央演算処理装置)で圧倒的なシェアを持ち、メディアテックはセットとなる通信半導体「モデムチップ」の供給を担うという。蔡氏は「5Gではスマホ以外の分野にも注力する」と述べた。

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