JOLED、独り立ちへ一歩 能美事業所が完成

2019/11/25 17:00
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パナソニックソニーの有機EL事業を統合したJOLED(ジェイオーレッド)は25日、初の量産拠点となる能美事業所(石川県能美市)の完成式を開いた。世界で初めて商用化した独自の生産方式で2020年の量産開始をめざす。量産メーカーとして独り立ちする第一歩となる。

JOLEDの能美事業所(25日、石川県能美市)

JOLEDは世界で初めて商用化した独自の生産方式で2020年の量産開始をめざす(石川県能美市)

石橋義社長はあいさつで「単なる生産ラインではなく、印刷方式として世界初の生産ラインが完成した」と意義を強調した。JOLEDは発光材料をインクジェットプリンターのように基板上へ塗り分ける印刷方式が強み。世界シェアの大半を握る韓国勢が採用する蒸着方式に比べ「マスクや真空環境がいらず、コストを削減できる」(JOLEDの山本富章・常務執行役員)という。

JOLEDは官民ファンドの産業革新機構(現INCJ)やジャパンディスプレイ(JDI)の出資で15年に設立。試作兼用の小規模ラインで17年末、モニター向けパネルの出荷を開始した。ソニーやEIZO、台湾の華碩電脳(エイスース)へ供給実績がある。今後はモニターに加え、成長が期待される自動車向けの開拓を狙う。

能美事業所は地上5階建てで延べ床面積は10万4千平方メートル。130センチ×150センチのパネル基板を1カ月に約2万枚処理できる。もともとは米アップルのiPhone向けパネルを生産するJDIの工場だったが、需要低迷を受けINCJに譲渡され、INCJがJOLEDに現物出資した。

JOLEDは設備投資などのため、1千億円を目安に資金調達を進めてきた。デンソーの出資やINCJの追加支援などで725億円を確保したと発表済みだが、新たに「金融機関の支援で(1千億円に)近い金額は集まった」(JOLED)と明らかにした。

能美事業所と競合しないテレビ向け有機ELパネルの量産技術については、ライセンス供与する方向で複数の候補企業と交渉を進めている。「特に1社が非常に前向きに検討している」(JOLED)という。

(龍元秀明)

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