中国BYD、最大1500億円の社債発行 補助金減が影響

アジアBiz
2019/11/25 13:45
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【広州=川上尚志】中国の電気自動車(EV)最大手の比亜迪(BYD)は最大100億元(約1500億円)の社債を近く発行する。中国では6月からEVに対する政府補助金が約半分に減額され、同社のEV販売台数は急減し業績も悪化している。新たな社債の発行により当面の債務の返済を進め、需要が落ち込むEVの販売促進などにも資金を投じる計画だ。

補助金減額の影響でBYDのエコカー販売は7月以降急減している(広東省深圳市のBYD本社ショールーム)

BYDは一般的な社債のほか、環境に配慮した事業に資金使途を限る「グリーンボンド(環境債)」など複数の種類を組み合わせて最大100億元を調達する。社債の償還期間は最長で10年間とし、当局の承認を経た後で順次発行する。

BYDは社債の発行理由について「運転資金などに充てる」と説明している。同社は19年だけでも10億~20億元と小規模で償還期間が1カ月前後の短期の社債を10回以上発行してきた。従来より長期となる10年物の社債の発行で、まとまった資金を調達し、経営の安定化を急ぐとの見方が株式市場では出ている。

BYDは中国のEV販売台数でシェア1位で、政府補助金の減額の影響を大きく受けている。EVなどエコカーの販売台数は7月から4カ月連続で前年実績を下回り、10月は5割以上も落ち込み急ブレーキがかかった。

業績も悪化している。19年7~9月期決算は、純利益が1億1972万元と前年同期比で89%の大幅減となった。経営の安定性を示す資産負債比率は68%に達し、競合の自動車メーカーの水準(40%前後)に比べ高く、負債の返済余力は小さいとみられている。

EVに対する政府補助金の減額により、足元ではBYDだけでなく中国全体のEVの販売台数も大きく減っている。大手や新興メーカー問わず、業績を直撃しており、今後、EVメーカーの淘汰が進むのは必至だ。

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