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プレジデンツ杯、松山は「世界のエース」と自覚せよ

2019/11/27 3:00
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男子ゴルフの2年に1度の世界選抜と米国選抜との対抗戦「プレジデンツカップ」が12月12~15日、オーストラリアのロイヤルメルボルンGCで行われる。通算成績は米国選抜が10勝1敗1分けと圧倒しているが、世界選抜が唯一勝った1998年大会は今回と同じコースで12月開催。その大会でチーム戦4試合、シングルマッチ1試合を5戦全勝した丸山茂樹プロに世界選抜が不利とされる下馬評を覆すにはどう戦えばよいか、秘訣を聞いた。

最大の話題は米国選抜の主将をタイガー・ウッズが務めること。ウッズは主将権限で指名できる4選手の1枠で自身を指名した。いわば「代表、オレ」。第1回大会(94年)のH・アーウィン以来、2人目の「監督兼選手」はうまくいくのだろうか。

米国選抜の主将タイガー・ウッズは選手の1枠で自身を指名した=共同

米国選抜の主将タイガー・ウッズは選手の1枠で自身を指名した=共同

「タイガーが自分自身を選んだことに文句を言う人はいない。彼がキャプテンで外にいるより、ともに戦ってくれる方がチーム全体に安心感を与えるんじゃないか。その分、副キャプテン(副将)が大きな役割を果たすことになる。F・カプルス、Z・ジョンソン、S・ストリッカーの副将3人がタイガーのところにしょっちゅう来て相談するシーンが増えるはず」

「もちろんタイガーが主将に選出されたのは、その時点でここまで彼が復活するとは誰も思っていなかったということ。プレーに集中して勝ち、チームをまとめていくというのは大変な重責だけれど、彼がこうだということについて、みんなは気持ちよく賛同するんじゃないか。そういう説得力のある強い言葉を持っている、タイガーは」

実際、ウッズの決断と行動は迅速だ。故障した膝の具合が思わしくない世界ランク1位のB・ケプカが代表辞退を直前になって発表すると、即座にR・ファウラーの招集を発表。米国チームは逆に結束力を高めた、ともっぱらの評価だ。ウッズ自身も10月のZOZOチャンピオンシップ(千葉県)で優勝し、選手としての自分に自信を深めてもいる。

「ZOZOのタイガーは頭脳の勝利だった。松林で仕切られたホールの幅にとどまらず、その木の上の空間を十分に広く使ってきた。今は球をストレートに打つ選手が多いけれど、彼は我々の時代に半分入っている選手だから、ボールを大きく曲げてコントロールする能力が高くてそちらの方が安心できる」

「ホールの左半分を池が走る4番ホール。まともに池を向いてどーんと右の方へ球を流していった。日本の芝の独特のフライヤーも彼は来日経験が豊富だから、よく知っていた。学習能力の高さはさすがというほかない。膝手術から約2カ月だったけれど、ただ試合に出るのでなく、上位にいくんだという強い意志がうかがえた。タイガーは日本とは相性いいなと思っているんだね」

対する世界選抜はE・エルス(南アフリカ)主将が率いて、日本からは松山英樹が4大会続けて選ばれた。12人の代表のうち、開催コースの地元オーストラリア勢が4人を占めるが、あとは東アジアの日中韓台、南アフリカ、北中米と満遍なく文字通りの「世界選抜」の顔ぶれとなった。

松山英樹を「世界選抜の中で一番上手」と丸山茂樹は評価する=共同

松山英樹を「世界選抜の中で一番上手」と丸山茂樹は評価する=共同

「英樹は自分がエース、オレが引っ張っていくんだという意識を持った方がいい。世界選抜の中で一番上手なのも事実で、アメリカの選手も一番警戒しているはず。英樹の場合、パターが入り出したら絶対ショットもピンに絡み始めてくる。ショットが安定している選手はマッチプレーで一番やりたくないタイプ。ドライバーは曲がってもそこそこしか曲がらず、手を放していてもフェアウエー右サイドに残っているとか。英樹とやる場合はボギーを打てないから、米国の選手もアグレッシブに攻めたいけどちょっとだけちゅうちょする。一応確実にパーセーブを、と頭の片隅に置いて攻めていると、バーディーも取りづらくなるのがゴルフ」

「世界ランキングに表れている通りで、総合的なゴルフの力は世界選抜が劣っている。総合的に1年間の成績を見ればアメリカの選手が上だとしても、1日だけの戦いとなったらわからない。(98年の)僕はそこにかけていた。『俺なんかに負けたらまずいんじゃないの』『あなたたち勝って当然でしょ、メジャー王者なんだし』って、実力の違い、格の違いを逆手にとってぶつかっていったよ」

「98年の世界選抜はオーストラリアと、僕と(尾崎)直道さんの日本が中心だったけれど、今回は9カ国・地域と本当に幅広い。野菜ジュースでいえばV8ジュースみたいだよね。ひとつの缶に栄養素がぎゅっとつまっている強みを出せばいい。アメリカはチョコレートシェイクかな、ちょっと甘そうじゃないの?と。マッチプレーは相手にのまれちゃ戦えない」

(串田孝義)

まるやま・しげき 米ツアーで2001年ミルウォーキーオープンなど3勝。日本ツアーは1997年日本プロなど国内メジャー5勝を含め通算10勝。98年プレジデンツカップで5戦無敗をマーク、世界選抜を勝利に導く立役者となり、これを機に世界の舞台へと羽ばたいた。02年の国別対抗戦「ワールドカップ」では伊沢利光とのペアで日本に45年ぶり2度目の栄冠をもたらしたマッチプレー巧者。リオデジャネイロ、東京五輪日本代表ヘッドコーチ。セガサミーホールディングス所属。50歳。
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