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英不動産関連銘柄が示す期待と不安(海外投信事情)

2019/11/27 12:00
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英国の株式市場で住宅株が堅調に推移している。年初来の株価上昇率は、英住宅建設のバラット・ディベロップメンツが約40%、パーシモンが約30%と、上昇率が10%に満たないFTSE100種総合株価指数を大幅に上回る。住宅株は英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)の影響を受けやすい業種のひとつとされていただけに、投資家の楽観的な見通しを反映した値動きに映る。ただ、同じ不動産関連でも不動産投資信託(REIT)は上値が重く、不安が払しょくされたわけではなさそうだ。

■EU離脱合意への期待で住宅株上昇

英国のEU離脱期限は3回の延期で、当初の2019年3月末から20年1月末に持ち越された。12月12日の総選挙を巡っては、各種世論調査で優勢が伝えられているジョンソン首相が率いる与党・保守党が過半数を獲得できれば、EUと合意した新離脱協定案に基づく離脱が現実味を帯びる。

住宅株上昇の背景には、期限延期が警戒したほど業績の足を引っ張っていないことがある。パーシモンは11月上旬、19年下期(7~12月期)の業績は小幅な減収減益だった上期(1~6月期)を上回るとの見通しを示した。「EU離脱の時期に関する不確実性や英経済を取り巻く不透明な環境は続いているが、秋口に入ってからも消費者の信頼感は回復力を維持している」と説明した。

■機関投資家は不動産ファンドの売り越し継続

一方で、REITは業績懸念が根強い。オフィスビルやショッピングセンターなどを手掛けるブリティッシュ・ランドが11月13日に発表した19年4~9月期決算は3割強の減収となり、税引き前損益の赤字幅が前年同期から大幅に拡大。売上高の減少に加え、組み入れ資産の評価額の下落が響いた。商業用不動産などの市況の先行き不透明感は拭えない。

実際、英機関投資家は不動産関連投資を敬遠している。英金融サービス会社カラストーンによると、英機関投資家は不動産ファンドから資金を引き揚げており、10月まで13カ月連続の売り越し。この間の売越超過額は22億1100万ポンド(約3100億円)に達した。10月は株式ファンドが小幅ながら資金流入超となったが、「投資家がリスク資産に目を向け始めた転換点と判断するのは時期尚早」(カラストーンのエドワード・グリン氏)との声が聞かれた。

同じ不動産関連業種といっても住宅株の上昇とREITの業績悪化は対照的な動きだ。ブレグジット後の英経済に対する投資家の期待と不安が交錯していることを示唆している。

(QUICK資産運用研究所ロンドン 荒木朋)

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