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羽生、納得のGP連勝 4回転ループ成功「壁越えた」

ジャズのセッションのように、羽生は即興でプログラムをつくり変えた。後半の3連続ジャンプ。最初の4回転が抜けて2回転となり、続く2本を跳べなかった。挽回のための時間はあまり残されていない。羽生は一瞬で決断した。

直後の2つの連続ジャンプを組み替えた。最初の2連続は、直前に失敗した4回転トーループに再挑戦。2つ目はトリプルアクセル(3回転半)からの3連続に。時間の帳尻を合わせるため、一部のステップは省略。複雑な変更だったが、全てをほぼ完璧に実行した。

「誰にでもできることではない。結弦は演技中に考えられる頭のいい選手」。オーサーコーチもたたえる挽回劇だが、本人は「ちょっとしたおまけ」と照れ笑いする。計画通りではなくとっさの判断だったことが理由の1つ。そして、別の目標を達成できたことの方が大きかったのだという。

冒頭の4回転ループは、跳ぶ選手が少ない高難度の技。GP初戦では不完全な内容で減点されたが、今回は美しい着氷で加点も得た。「しっかり片足で降りたと判定してもらえた。やっと1つ壁を越えられた」

後続に50点差をつける大勝。対戦相手より自分にベクトルを向ける言葉が増えるのはやむを得ない。ただ、孤高の求道者というわけではない。前日、現役を続ける年齢について聞かれ、きっぱり答えた。「僕は、スケートは勝つためにやっている。惨めな姿を見せるくらいならすぐやめる」

今の目標は、3年ぶりとなるGP王座の奪還。大技4回転ループを決めて「やっとファイナルを戦える位置まで来た」と自己分析する。目標から逆算して目の前の課題を設定できるあたりも「頭の良さ」なのだろう。(谷口誠)

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