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阿部一、残った 丸山の五輪代表阻止 柔道GS大阪

2019/11/22 22:31
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丸山をたたき付けた阿部一が顔を紅潮させ、うん、うん、とうなずいた。自らの覚醒をかみしめるように。「絶対に引かない」。不退転の決意で、一時は八方ふさがりに見えた元世界王者が窮地を抜け出した。

男子66キロ級決勝で丸山(左)を破り優勝した阿部一

男子66キロ級決勝で丸山(左)を破り優勝した阿部一

内股に担ぎ技と一撃、一瞬で決着がつく技を持つもの同士のひりつくような緊張感はいつものこと。しかし、畳に沈んだ直近3戦と違ったのは失地を重ね、ついに「がんがんいく柔道」を思い出した阿部一の勇気だった。

両袖を取りにいく動きが速く、ちゅうちょがない。3度の敗戦で体にすり込まれているはずの丸山の内股も「何するものぞ」といったふうで、打ち合いを恐れなかった。内股を警戒するあまり腰が引けて、捨て身技の毒牙にかかるのが延長戦での"負けパターン"だった。しかし今回、攻めてペースを上げたのは今や挑戦者になった阿部一の方だった。

最後は内股を受け止め、足を引っかけての支え釣り込み足。強引に見えても、その荒々しさこそ影を潜めていた、この人の強さの根源である。「誰よりも強いんだ、という気持ちで挑んだ」という大一番で「ねじ伏せる」という言葉がぴったりの衝撃のシーンで決着をつけた。

五輪代表争いの「決着」は阻止しても、なお丸山を追う立場。しかし、新たな戦いぶりでくさびは打ち込んだ。直後にまさかの敗戦を喫した妹、詩をおもんぱかりつつ、「もう一度積み上げて、また2人で代表を手にして(五輪の)金メダルを取りたい」。雌伏を耐え、強い「お兄ちゃん」が戻ってきた。

(西堀卓司)

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