香港混迷、収束見えず 24日の区議選後にデモ激化も

習政権
中国・台湾
2019/11/22 17:51
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【香港=木原雄士】政府への抗議活動が続く香港で24日に地方議会にあたる区議会議員選挙が実施される。香港理工大学に立てこもっていた学生は約1000人が投降し、校内には数十人を残すのみとなった。区議会選では民主派と親中派が激しく対立する。選挙の動向次第では、抗議活動が再び勢いづく可能性もある。

大学以外での抗議活動も続いている(21日、香港)=ロイター

大学以外での抗議活動も続いている(21日、香港)=ロイター

九龍半島の繁華街や日本人が多く暮らす地区に近い理工大。いまも多くの警察官が取り囲み、周囲は物々しい雰囲気に包まれている。攻防が激しくなったのは今月半ば。デモ隊は九龍半島と香港島を結ぶ海底トンネルを封鎖するなど周辺の交通を妨害。警官隊は17日に装甲車や放水車を配置して、キャンパスに催涙弾を撃ち込むなど攻勢を強め、体調を崩した学生らが相次いで投降した。

警察の強硬姿勢の背景には、過激なデモに一歩も引かない中国の存在がある。習近平(シー・ジンピン)国家主席は4日に香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官と会談してデモの取り締まり強化を指示。中国はデモ参加者のマスク着用を禁じる「覆面禁止規則」が香港基本法に違反するとした18日の香港高等法院(高裁に相当)の判決にも猛反発した。高裁は22日、29日まで覆面禁止を適用できるとの判断を示した。

19日付で香港警察トップに就任した「強硬派」とされる鄧炳強氏は22日、理工大に籠城する学生に投降するよう改めて促した。混乱を理由に区議選を延期すれば、一般市民や国際社会の批判が高まるのは必至だ。落ち着いた環境で選挙を実施したいのが香港当局の本音とみられる。

区議会は実質的な権限は限られるものの、有権者が1人1票を投じる普通選挙で、民意を反映しやすいとされる。大規模デモを受けて若者の立候補や有権者登録が増えており、市民の関心は高い。現在は民主派の議席は3割程度で大幅な積み増しを狙う。もっとも、デモ参加者が求める行政長官選挙の民主化などを中国・香港政府が受け入れる可能性は小さい。区議選後に再びデモが激しくなる事態も想定される。

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